BASF、製品ポートフォリオ全体 を対象とする持続可能性の評価手法最新版を公開
サステナビリティ評価手法 TripleS を全面的に更新、新しい KPI「Sustainable-Future Solutions」は、将来的にすべての「パイオニア製品」及び「コントリビューター製品」による売上高の割合を提示する。
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、サステナビリティ評価手法「TripleS」(サステナブル・ソリューション・ステアリング)を更新した。将来的に気候保護、資源効率、循環型経済の面で製品ポートフォリオをさらに発展させ、革新的なソリューションで市場におけるサステナビリティの要求の高まりに応えるための取り組みで、TripleS は、BASF にとって強力なイノベーションドライバーとなっている。
BASF は 2012 年にこの手法を導入し、昨年最新版に更新した。BASF は現在、45,000 点すべての製品に対して新基準での再評価を進めている。2023 年末までにできるだけ多くの製品を再評価し、新しい KPI「Sustainable-Future Solutions(持続可能な将来のソリューション)」として、TripleS 評価手法の新分類である「パイオニア製品」と「コントリビューター製品」が関連売上高に占める割合を導き出すことを目指している。BASF は 2024 年に新しい KPI の数値を公表する予定。
今後、新しい評価手法によって、どの製品が特に革新的で、サステナビリティに大きく貢献しているか、あるいはポートフォリオにおいてどの部分で調整が必要なのかを、より簡単に把握できるようになる。例えば、BASF は従来通り、著しく懸念がある製品は少なくとも 5 年以内に廃止。TripleS は、世界中の各用途に応じて BASF の全ての製品ポートフォリオに適用される予定だ。
BASF の取締役会長である Dr.マーティン・ブルーダーミュラーは、「TripleS では、私たちの製品に関するサステナビリティ評価データを全面的に、かつ体系的にまとめており、社会的懸念など数値化するのが容易ではない要素も考慮しています」と、TripleS の優位性について述べている。
製品評価の仕組み
第一段階では、製品が BASF の社内要件だけでなく、規制や顧客固有の要件、社会的要件を満たしているかどうかを確認。第一段階を通過した製品は、第二段階で競合製品との比較により、サステナビリティへの貢献度を検証する。どの段階でも、原材料の調達から最終製品の廃棄に至るまで、バリューチェーン全体が考慮される。加えて、BASF は地域や産業の用途に応じた差異を考慮に入れている。
今回の更新により、BASF はお客様やその他のステークホルダーにさらなる透明性を提供し、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)のポートフォリオ・サステナビリティ・アセスメント(PSA)に準拠した、業界最高水準の製品を提供し続けることができる。TripleS は、EU の化学物質戦略や米国の有害物質規制法(TSCA)などの新しい法律も考慮に入れている。
■TripleS の手法の詳細については、こちらを参照(英語)
https://www.basf.com/global/en/who-we-are/sustainability/we-drive-sustainable-
solutions/sustainable-solution-steering.html
(IR universe rr)
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