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レゾナックHD:サステナビリティ説明会を開催①

 12月11日10時、レゾナックHDはサステナビリティ説明会をハイブリッド(会場・ウエブ)にて開催した。説明に使われた資料は無かった。ただし、説明会の状況は後日同社HPに掲載予定。なお、今説明会はいつもと異なり対談方式で行われたため、経営陣の素が垣間見られる内容だった。

 

<レゾナックに人的資本経営> 

登壇者は髙橋CEOと今井CHRO

 髙橋氏は2015年旧昭和電工入社、2020年CSOとして旧日立化成の買収に携わり、2022年1月より代表取締役CEO就任

 今井氏は旧日立化成出身、統合時に旧日立化成側責任者としてリード。パーパスバリューを基に新しい企業文化の醸成、事業戦略にマッチした人材育成に、髙橋氏と二人三脚で行っている。

 

 FFS診断(人が恣意的、無意識的に考え、行動するパターンを5因子で計量し、ストレス値においてポジティブな反応か、ネガティブな反応か分析)の結果を見ると、髙橋氏は「拡散性」と「凝縮性」、「受容性」に対し今井氏は「受容性」と「拡散性」、「弁別性」など似た者同士であるとの結果がでた。「拡散性」は外部に向かって動いていく力。「受容性」は、無条件に受け入れる力。

 企業価値を向上するために二人で改革を行ってきた。同社の考える企業価値とは戦略(ポートフォリオ改革)×個の能力×組織文化。戦略はハッキリしているので、二人が行ったのは「個の能力」と「組織文化」の部分。

●個の能力

 総合化学メーカーから「機能性化学メーカー」へ⇒共想型人材(社会課題の解決を目指し、会社や部門を超えて、共感・共鳴で自律的につながり、共想を通じて創造的に変革と課題解決をリードできる人材)

 

●組織文化

 科学の力で社会を変える・・・最先端素材パートナーとして時代が求める機能を創出し、グローバル社会の持続可能な発展に貢献する

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇変革推進のプロセス

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇共創文化の構築と定着に向けて

●経営理念の浸透

 ・感動:49%(22年2月)→59%(22年7月)→64%(23年)

 ・実践度:24%(同上)→34%→49%

 

●共想型コラボ研修

 ・受講者数満足度:114人93%(22年)→1,302人96%(23年)

 ・行動変容23%(同上)→83%

 

●モヤモヤ会議・・・双方向コミュニケーション

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇長期的な成長に向けて:チーム経営

 2022年 経営体制統合・・・CXO体制確立

 ~2025年 短・中期的課題・・・ポートフォリオ改革、万全な収益基盤

 ~2030年 長期的課題・・・文化醸成、共想型人材育成

 マテリアリティとして自律的・創造的な人材の活躍と文化醸成

 

〇従業員エンゲージメント調査結果と概要

 前回の調査から心理的安全性が向上(+9ポイント)、エンゲージメント向上の課題を抽出

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●改善のコアとなる各部門・各職場の改善アクションを各部門主導で実行

 

●全社改善アクションは職場改善促進の位置づけで、約3年間かけ注力

 

〇人的資本施策を支える基本構築に向けた取り組み

 従業員エンゲージメント調査結果の因果探索により、施策の有効性を統計的に分析

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●人材マテリアリティ

 自律的・創造的な人材の活躍と文化醸成

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●人材マテリアリティのKPI/KGI

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●事業戦略と連動した人材ポートフォリオ構築

 事業の目指す姿からバックキャストした要員計画(人材ポートフォリオ)を作り、現状とのギャップを埋める施策を実行

 

●役員報酬とKPIの連動

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

※髙橋氏は株式報酬が評価してもらえずゼロだった

 

<レゾナックのサステナビリティ戦略>

 登壇者(CsuO:最高サステナビリティ責任者)は松古氏、現場担当者3名

 2021年にサステナビリティ部長として同社に入社

 2024年よりCsuOを新設

 ~2021年 守りのCSR

 2022年~ 攻めのサステナビリティ

 2024年~ 攻守のサステナビリティ推進

 

〇マテリアリティの設定からスタート

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●CXO/BU長出席のサステナビリティ推進会議を毎月開催し、グループ一体での活動を推進

 

●23年度のアジェンダ

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

●非財務KPI

 イノベーションと事業を通じた共創力&競争力の向上と社会的価値の創造

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇安全 現場担当者:才畑氏

 安全は最優先 企業価値創造の基盤であり製造業であるための資格

 みんなにとって安全で安心とは相互啓発型安全文化×高度な安全管理基盤

 

●高度な安全管理の仕組み+安全文化の醸成

 騒動災害、設備災害、環境事故それぞれ災害発生基準ゼロが目標。2023年は労働災害と環境事故がそれぞれ1件

出所:会社発表資料よりIRU作成

    ⇩

 現場循環を通じて、安全に関するフェルトリーダーシップ(上長の率先垂範)の醸成とコミュニケーション活性化を図っている

 ・国内事業所長安全研修・・・課題を共有し、改善策を議論

 ・リージョン交流会・・・新しいメンバーとつながり、互いに学び合い、協力しあう経験を通じて相互啓発を実感

 

●才畑氏の意気込み

 相互啓発型安全文化を醸成し、リスクベースのマネジメントシステムを絶えまなく改善することで、一人一人が「安全は最優先」を意識し、公道できる、「安全のリーディングカンパニー」であるレゾナックを作る

 

 続きは「レゾナックHD:サステナビリティ説明会を開催②」へ

 

(IRuniverse 井上 康)

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