レゾナックHD:サステナビリティ説明会を開催②
12月11日に開催されたレゾナックHDのサステナビリティ説明会の続き。
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<レゾナックのサステナビリティ戦略>
〇リスクマネジメント 現場担当者:筒崎氏
リスクマネジメントとは、事業経営に与えるリスクとその影響を明確にし、経営判断に繋げることで資源の適正配分を実現
統合的リスクマネジメント推進とは、オペレーショナル・ハザードリスク×外部環境リスク(地政学、気候変動等)
●リスクマネジメント体制
出所:会社発表資料よりIRU作成
●2025年ゴールに向けた戦略
①リスクマネジメントを通じて、組織の価値最大化
②経営と現場レベルでのリスク意識向上
●外部環境リスクマネジメント取り組み強化
●筒崎氏の意気込み
外部環境リスクを含めたリスクアセスメントシステムの構築と、経営判断に資するリスク情報提供の高度化を実現し、レゾナックグループに付加価値向上に貢献する
〇環境 現場担当者:上山氏
●GHG排出量目標
2050年ネットゼロに向けて、2030年に基準年である2013年比▲30%目標を設定
2030年の目標達成に向けては、再エネ導入・バイオマスなどへの燃料転換を中心に着実に削減を進める
出所:会社発表資料よりIRU作成
●セグメント別にみるとケミカル(石油化学事業、化学品事業)が約70%を占めるが、顧客からの削減要請も鑑み、全事業において20163年比▲30%目標・削減ロードマップを作製。毎年ローリングを実施。
●水素発電事業開発
「川崎重工と同社は2030年頃の水素利活用を見据えた「川崎地区の水素発電事業開発にかかる協業の覚書」を締結
●取り組みの全体像とガバナンス体制
全社横断のカーボンニュートラルプロジェクトを開始、毎月サステナビリティ推進会議で議論
取締役会への報告や報酬への取り込みを含めたガバンス体制を強化中
出所:会社発表資料よりIRU作成
●川崎プラスチックケミカルリサイクル(KPR)
2003年から使用済みプラスチックをアンモニアなどの化学品原料にリサイクルする「プラスチックケミカルリサイクル事業」に取り組む。2015年にはKPRで使用される低炭素水素を原料の一部に使用した同社のアンモニアは、製造プロセスとして世界で初めてエコマークを取得
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出所:会社発表資料よりIRU作成
●課題と今後の計画
出所:会社発表資料よりIRU作成
●上山氏の意気込み
カーボンニュートラルについては、2025年までに取り組みの基盤構築を完了し、2026年からレゾナックらしいCN取り組みを開花させる。また、循環型社会の実現や生物多様性の保全、リスク管理など、環境に対しての総合的な取り組みを加速される
●サステナビリティビジョン
出所:会社発表資料よりIRU作成
〇ガバナンスの進化
登壇者は常石社外取締役と染宮CFO
常石社外取締役は、現東京エレクトロンデバイス取締役、一般社団法人日本取締役協会副会長、同社社外取締役
染宮CFOは、2021年同社入社、2022年からCFOとして」構造改革・経理財務・IR等を主導
●取締役改革
世界を目指すレゾナックが更なる企業価値向上を目指すためのガバナンス改革を進行中
●レゾナック誕生
第二の創業「チーム髙橋」によるレゾナック誕生!
髙橋氏は全社相が選んだ人材ではなく、自ら選んだ人材でキャビネットを作った・・・イエスマンで固めていない、なんでも言い合える環境
●ボードメンバーと期間設計
出所:会社発表資料よりIRU作成
●諮問委員会の高度化
諮問委員会でも議論が活発化・・・外部アドバイザーも招集
出所:会社発表資料よりIRU作成
●変革:指名諮問委員会の目的・役割
出所:会社発表資料よりIRU作成
●変革:役員報酬とKPIの連動
出所:会社発表資料よりIRU作成
●変革:取締役会のアジェンダ変更
付議基準を見直し、適切に執行のプロセスを監視・助言するアジェンダへ変更
取締役会では中長期の企業価値向上に資する本質的な議論を展開
出所:会社発表資料よりIRU作成
●株主構成の変化
外国人投資家、主に長期保有前提が増加中。2020年12月末外国法人等が20.2%→2023年6月末には44.2%へ。逆に金融機関が38.4%→27.5%に減った。
●企業価値向上を実現する取締役改革
出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)
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