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UAE精錬所、生産再開が前倒し LMEアルミは供給不安後退で調整局面へ――ロイター報道

2026/07/03 07:04
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ロイター通信によると、アラブ首長国連邦(UAE)の大手アルミメーカー、エミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)は、3月のイランによるミサイル攻撃で大きな被害を受けたアル・タウィーラ製錬所の復旧作業が当初想定よりも順調に進んでいると発表した。
 

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同製錬所は3月28日に攻撃を受け、緊急停止に追い込まれたが、5月26日に最初の還元セルを再稼働して以降、すでに89基のセルが操業を再開した。全1,262基のセルでは陽極交換作業が完了し、約9割で電解浴の清掃が終了、凍結したアルミの除去も2割超まで進んでいる。鋳造工場は5月初旬に生産を再開し、リサイクル工場も操業を再開した。熱間金属(ホットメタル)の生産が完全に正常化するには最大1年程度を要する見通しだが、回復ペースは当初予想を上回っているという。

今回の復旧進展は、足元のLMEアルミ相場にも重なっている。中東紛争ではホルムズ海峡封鎖や中東製錬所の被災を背景に供給不安が急速に高まり、LMEアルミ価格は一時3,700ドル台まで急騰した。しかし、その後は米国とイランの暫定合意を受けて海峡再開への期待が広がり、LME相場は一時3,380ドル前後まで急落。現物プレミアムもバックワーデーションからコンタンゴへ転換し、市場では「戦争プレミアム」の剥落が意識されている。

もっとも、供給不安が完全に解消したわけではない。EGA自身もホットメタル生産の完全回復には時間を要するとしており、中東地域全体の供給能力が短期間で元に戻る状況にはない。また、7~9月積み対日アルミ新地金プレミアムは**460~480ドル**という過去最高水準で交渉が進んでおり、日本国内では円安やスクラップ不足も重なって、国産ADCやアルミスクラップ価格はなお高値圏を維持している。

市場の焦点は、中東の供給網がどこまで早期に正常化するかに移りつつある。LME相場は供給不安の後退を織り込み調整色を強めている一方、実需面では低在庫や高プレミアム、円安が依然として価格を下支えしており、アルミ市場は国際指標と現物市場との温度差が目立つ展開となっている。

(IRUNIVERSE  S. Aoyama)
 

青山 雫

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