積水化学工業株式会社 米国での非セラミック系放熱材生産工場本格稼働発表
大手樹脂加工メーカーである積水化学工業株式会社の連結子会社である積水ポリマテック株式会社が、米国において非セラミック系の放熱材を生産する工場において製品の量産化を開始した事をプレスリリースで発表した。
以下はそのプレスリリースの内容である。
米国における放熱材料生産工場の量産開始について
積水化学工業株式会社(代表取締役社長:加藤敬太、以下「積水化学」)の連結子会社である積水ポリマテック株式会社(代表取締役社長:清水慎郎、以下「積水ポリマテック」)は、EV(電気自動車)等環境対応車向け放熱材料の米国生産拠点を新設し、10月より量産を開始しましたので、お知らせします。
1. 背景
米国では連邦政府一体となってEVの普及が強く推進されており、米国市場の2025年度EV生産台数は、2022年度比で約3倍超となる400万台にのぼると予想されています。これに伴い、米国の各自動車メーカーやEVに搭載されるリチウムイオン電池(以下LiB)・電装品メーカーからの放熱ニーズが急速に拡大しています。積水ポリマテックの放熱材料は、高い熱伝導性能に加え、低アウトガス等の優れた性能により、すでに日本・中国・欧州の自動車メーカーやLiBメーカーから高い評価を得ています。 こうした背景から、積水ポリマテックは2023年1月に SEKISUI POLYMATECH AMERICA, LLC(以下SPA)を設立し、2023年1月からケンタッキー州カルバートシティ(※)に新工場の建設を進めてきました。2023年9月からの試作・試験販売を経て、10月より本格的な量産を開始しております。
※SEKISUI SPECIALTY CHEMICALS AMERICA, LLCの敷地内
2. SPA(米国新工場)の概要
会社名: SEKISUI POLYMATECH AMERICA, LLC
所在地: 246 Johnson Riley Rd, Calvert City, KY 42029 U.S.A.
資本金: 4,500千 米ドル(SEKISUI AMERICA CORPORATION 100%出資)
建屋面積: 約3,000平方メートル
主な生産品目: グリス状放熱材料
3. 今後の事業展開
積水ポリマテックでは、従来の日本・タイ・中国・欧州と合わせ、グローバル5拠点での放熱材料生産体制が整いました。SPAでは140万リットル /年の生産能力があり、これは約70万台分のEVへの搭載量に相当します。積水ポリマテックの放熱材料事業は、米国を加えた量産体制をベースに2025年度売上高200億円を目指します。
【ご参考1.】
積水ポリマテック株式会社の概要
設立: 2012年11月
資本金: 990百万円(積水化学100%出資)
代表者: 代表取締役社長 清水慎郎
事業内容: 自動車関連部品およびエレクトロニクス関連部品の製造・販売
本社: 〒338-0837 さいたま市桜区田島8-10-1
SEKISUI AMERICA CORPORATIONの概要
設立: 1983年12月
資本金: 8,421千 米ドル
代表者: 代表取締役社長 Ian Moran
事業内容: 北米における地域統括
SEKISUI SPECIALTY CHEMICALS AMERICA, LLCの概要
設立: 2009年6月
資本金: 107百万 米ドル
代表者: 取締役社長 Cory Sikora
主要製品: 高機能ポリビニルアルコールポリマーおよびコポリマー製品群「Selvol(セルボル)」
用途: 紙、接着剤、包装、建築、パーソナルケア、その他特殊製剤
その他取扱い製品: 膨張性微粒子「Advancell」、ポリビニルアセタール樹脂「S-LEC BK」
【ご参考2.】 2023年1月16日付プレスリリース
「米国における放熱材料事業の拡大について」
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1383437_40075.html
(IRuniverse Ryuji Ichimura)
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