米国、インドと鉱物探査や資源貿易で協力へ バンス氏訪印、貿易協定第1号になるか
米国のバンス副大統領は4月21-24日、インドを訪問し同国のモディ首相らと会談した。両国は防衛や資源探査・貿易、原子力発電事業などで協力することで合意した。一方でベッセント米財務長官は「インドが貿易協定締結の第1号になるかもしれない」と発言。米国向け事業が拡大すればインドの鉱業も活気づく可能性が出てきた。
■米国、インドの鉱物生産を支援の方針
会談するバンス米副大統領とモディ印首相
(出所:インド外務省ホームページ)
プレスリリース(インド外務省):Prime Minister hosts the U.S. Vice President and family (April 21, 2025)
インド外務省のプレスリリースによると、両首脳は、エネルギー、防衛、戦略技術及びその他の分野における協力の強化に向けた継続的な努力に留意した。
ロイター通信などの4月24日までの報道では、バンス氏は、トランプ政権は米国からインドへのエネルギー輸出を拡大したい一方、インドがオフショア天然ガス埋蔵量を探査し、重要鉱物を採掘・生産するのを支援すると伝えた。また、インドの原子力発電所事業に協力する構えも見せたという。
■もともと低い関税、貿易協定容易に
一方、米ニューヨーク・ポストの報道によると、ベッセント氏は4月23日、ジャーナリストのグループに、インドとの貿易交渉は「それほど多くの高い関税」を持っていないため、成功裏に結論に達するのに「非常に近い」と語った。「インドはまた、非関税貿易障壁が少なく、通貨操作はなく、政府の補助金も非常に少ない」として、貿易協定に達するのが容易だとも指摘した。
インドも日本をはじめとする各国と同じく10%の関税を課されている。また、相互関税は26%で、日本と同じく90日間の停止期間がある。インド側はこの90日間の間に26%の相互関税を回避したい考えで、4月22日から米国で閣僚級の会談を行っている。
■バンス氏「米印協力で明るい21世紀を」
米国が対中対決姿勢を続ける中、インドが次の「世界の工場」の地位を確立することになるとの見方は多い。米側もその方向を強める意向で、バンス氏は4月22日、インド西部ラジャスタン州での演説で、「21世紀の未来は、米国とインドのパートナーシップの強度によって決まるだろう」と語ったと伝わった。
同氏は、「インドと米国がうまく協力すれば、繁栄と平和な21世紀が見られるだろう。しかし、もし私たちが協力し合わなければ、21世紀は全人類にとって非常に暗い時代になりかねないと考える」とも話したという。
(IR Universe Kure)
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