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9th International Secondary Lead & Battery Recycling Conference がマレーシア・コタキナバルで開幕―MIRUもパートナーとして参加

第9回鉛バッテリーリサイクル会議(9th International Secondary Lead & Battery Recycling Conference)」が、2025年9月1日(月)・2日(火)の2日間、マレーシアのサバ州都であるコタキナバルのヒルトンホテルで開催された。

 

同会議は14年前、中国のマカオで初開催されて以来、鉛バッテリーのリサイクルおよび製錬業界における重要な討論・情報共有の場として発展してきた。近年はリチウムイオン電池のリサイクル分野が急速に拡大しており、従来の鉛リサイクル企業も新たな技術習得や事業領域の拡張を進めている。
今回の会議では、鉛バッテリーに加えてリチウムイオン電池など複数の電池化学系を対象に、市場動向や技術的課題が議論される。世界中の専門家が登壇し、資源の回収・処理・環境負荷低減に関する最新の知見を共有する。
本会議は同じくコタキナバルで開催される「第21回アジアバッテリー会議・展示会(21st Asian Battery Conference and Exhibition)」直前に実施されるものであり、業界関係者にとって重要な情報発信と交流の機会となっている。
MIRUは本イベントのメディアパートナーで発表を控えており、この後のAsian Battery Conference and Exhibitionへの参加も予定している。
 


オープニングで披露されたサバ州の伝統舞踊


 
オープニングではサバ州の伝統舞踊が披露され、参加者を歓迎した。

 

 
本会議の開幕を告げる主催者のMark Stevenson氏


オープニング挨拶を行ったのは、本会議の主催者であるGlobal Lead Technologies テクニカルディレクターのMark Stevenson氏。
Mark Stevenson氏は、鉛リサイクル産業がしばしば「廃棄物を扱う業界」と批判的に見られていることに触れつつ、実際には高度な冶金技術を駆使し、世界の資源循環を支える重要な役割を担っていると強調した。また、鉛の供給は世界需要の6割以上となっており、その重要性は銅やニッケル、亜鉛といった他の金属産業を凌ぐと指摘した。
本会議は世界中のリサイクラーや電池メーカーが一堂に会し、課題や市場の動向を共有できる貴重な機会であり、異なる立場の専門家が連携することが業界の発展につながると語った。さらに、自動車の電動化や新興市場での規制対応においても、鉛バッテリーの需要は今後も続くとの見方を示し、持続可能な解決策を模索し続ける必要性を訴えた。

Stevenson氏は最後に、今回の会議を通じて業界の認知度と信頼性をさらに高め、単なる「スクラップ処理業」ではなく「持続可能な資源循環産業」としての正しい理解を広げていきたいと述べ、参加者に協力を呼びかけた。
  


Mark Stevenson氏(左)に続いてオープニングの挨拶をするHuw Roberts氏


続いて挨拶をしたCHR Metals Limitedディレクターの Huw Roberts氏は、鉛産業の将来の市場や技術開発に加え、リチウム電池や電力貯蔵といった新しい応用分野の重要性に触れた。その上で、リチウム電池の代替市場の存在がいかに大きな意味を持つかを強調。また、ヨーロッパで2017年から展開してきた技術をアジアに持ち込めたことを歓迎し、協力した関係者への謝意を表した。Roberts氏は今回の会議を通じてリサイクル業界と電池業界のネットワークが広がり、両分野を結びつける機会となることへの期待を語り、業界で長年活躍するMark Stevenson氏を称えて会議の幕開けを告げた。
 


オープニングを締めくくるL. Pugazhenthy氏

オープニングの最後は、受賞歴豊富なインド鉛業界の重鎮であるIndia Lead Zinc Development Association(ILZDA)のL. Pugazhenthy氏が締め括った。L. Pugazhenthy氏は本会議が鉛やその関連技術、人材、市場について学ぶ絶好の場であり、欧州中心に見えるものの、実際には世界全体で共有されるテーマだと強調した。また、展示会場は大きなビジネスチャンスの場でもあると述べた。さらに、参加者に向けて、ALBAやRecycle100などの専門家によるセッションの予定、夕食会や移動に関する案内を伝えつつ、プレゼンテーションに臨む講演者への敬意を求めた。 
弊社の棚町とL. Pugazhenthy氏は久しぶりの再会であり、会議の合間に交流を温める場面も見られた。


再会を喜ぶ弊社棚町(中央)とMr. L. Pugazhenthy(左)と彼の同僚のK.Sridhar氏

また、本会議には、Leoch International Technology Limitedの創業者であるDr. Dong Li氏も参加した。同社はシンガポールに本社を置き、ベトナム、マレーシア、メキシコ、インド、中国に計21の製造拠点を展開。総面積は1,850万平方フィート以上、従業員数は1万5,000人を超え、2024年の売上高は30億シンガポールドルを突破した。さらに米国、英国、ギリシャ、オーストラリアなど世界80以上の地域子会社を通じ、グローバルに事業を展開している。

会議ではDong Li氏と弊社の棚町とも親しく交流し、会期初日の9月1日が筆者の誕生日であったために祝意の言葉をかけてくれた。
 


お祝いの言葉をかけてくれたDr. Dong Li氏(右)

2日間にわたる講演の詳細については後日、報告予定である。

 

(IRuniverse Fushimi)

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