ユミコア社は、フォルクスワーゲン社とのバッテリーJV企業”パワーCo”(PowerCo)と活性カソード材料(CAM)と前駆体(PCAM)の生産に関するEU規制当局の承認を得た事で、正式に大規模生産の合弁会社を設立すると3月23日発表した。
JV会社の計画では、2025年から大規模合弁会社で活性カソード材料と前駆体を製造し、PowerCo社へ供給し約160GWhのギガバッテリー生産が行われる事で、EV車を約220万台生産可能になるとしている。
新たなバッテリー材料の生産拠点は、未だ正式な発表が行われていないが、PowerCo社のバッテリー工場は、ドイツのザルツギッターSaltgitter、スペインのバレンシアValencia及びカナダオンタリオ州セント・トーマスSt. Tjomasが決定されている。
ユミコア社は、材料科学、化学、冶金学の専門知識の応用分野で事業活動を行っており、具体的には、①触媒、②エネルギー及び表面処理技術に加えて③リサイクルの事業領域で事業活動を行っている。
パワーCo社は、バッテリー生産分野へ€200億を投じ、年間売上€200億、雇用は欧州だけでも2万人の規模のビジネスを今後展開してゆくとしている。
世界のEV生産では、最も先頭を走っていると思われるフォルクスワーゲン社とEV車用バッテリー材料を供給するビジネスに集中投資をしているユミコアとのJV事業はいよいよ本格化する実行計画が明確となった。
フォルクスワーゲンのEVバッテリー生産が明確になった事で、トヨタのEV生産計画へどう影響を及ぼすのだろうか。
(IRuniverse Katagiri)