三菱ケミカルグループは世界的なリチウムイオン二次電池(LIB)用正極材メーカーである韓国L&F Co., Ltd.(本社:大韓民国テグ市、CEO:チェ・スアン)と、米国FTA締結国におけるLIB用負極材のサプライチェーン強化などに向けた協業検討を実施する覚書を締結した。
同社グループが強みを持つ天然系黒鉛を原料とした負極材は、製造工程でのGHG排出量が少なく、ライフサイクルアセスメントに優れた特性を持っている。加えて、同社グループは、電池寿命に影響する負極材の膨張挙動を抑制する独自技術(特許取得済み)を開発し、2024年の量産稼働を予定している。
2022年に米国でインフレ抑制法(Inflation Reduction Act, IRA)が成立したことで、自動車メーカーおよび電池セルメーカーが車載用途電池について、米IRAに準拠した製造や調達を進める動きが活発化している。
同社グループはその需要に応えるため、LIB正極材メーカーとして実績のあるL&F社と協業することによる負極材のサプライチェーン強化の可能性を検討する。同社グループとL&F社は今回の覚書締結を機に、米国FTA締結国域内における具体的な協業内容や事業スキームについて検討していく。
【L&F社の概要】
所在地 :大韓民国テグ市
設立 :2000年
事業内容 :LIB正極材の製造・販売
WEBサイト :http://eu.landf.co.kr/index.html
(IR universe rr)