9月のステンレススクラップ価格については、国内ステンレスメーカー各社は9月2日からキロ当たり5円下げ(304系スクラップ)をアナウンス。一方、輸出大手の親和スチールは強気の10円下げとした。これで、親和スチール社の買値は推定で190円前後、日鉄ステンレスで200円、となる。つまり、親和スチール社と国内メーカーの値差はさらに広がり、10円の値差になる。
8月内でも親和スチール社の304系スクラップの推定買値はキロ当たり200円前後で、国内メーカー、日鉄ステンレス、JSPで205円前後、であった。今回の9月の値下げでさらに値差は広がることになったのだが、これを国内メーカー、特に日鉄ステンレスが修正してくるかどうかが今後のポイントになる。
これは前回(SUSscrap MarketWatch 2024#19)も述べたように、日鉄ステンレスが意識的にスクラップレシオを引き上げていることも影響しているかと思われる。鉄スクラップで東京製鐵が輸出価格よりも常に高値を提示している(いた)ときの状況と似ている。
親和社は316系スクラップも下げで320~330円、400系も下げて65円前後。
(IRUNIVERSE YT)