
アルミスクラップは自動車向けアルミ合金需要の減退で(トランプ関税の影響による自動車減産)で全体的に下落が続いているが、UBCとサッシスクラップについては堅調に推移している。とりわけUBCはRSI向け、輸出向けの需要旺盛で上昇しており、最近の自治体入札でもキロ当たり280円台で落札されている。
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アルテミラは6月のUBC買値をキロ当たり5円上げる旨をUBCサプライヤー各社に通達。推定で富士小山工場着値ベース280円前後と目される。
アルテミラは秋に設備のリプレース(UBCブレーカーの入れ替え)を控えていることから、9月までに前倒し増産を行う。その関係でUBC在庫を積んでおくという算段。
またUACJもタイ向けのみならず、福井工場でUBC処理量を上げており、UBCの購入はきわめて積極的、と聞く。月間5000トン前後。
さらに韓国ノベリスも買い気旺盛。トランプ関税で韓国からのアルミ缶材(3004材)にも25%の輸入関税が課されるが、米国ノベリスがその25%分は負担するという。韓国ノベリス向け活況であらゆる港からの出荷量が増えている。
→3月のUBC輸出統計分析
https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=75249
従って、アルテミラ、UACJ、ノベリスの三つ巴でのUBC集荷戦となっている。
さるUBC扱い筋は
「鉄、非鉄のスクラップ業者は高いとき(キロ300円前後)のUBC在庫をもっているゆえ、そこまで(300円まで)上がらないと出さないのではないか?」とにらんでいる。再び大台まで戻すか?
次の入札でどこまで上がるか、注目、である。
(最近1年間のUBC市中相場推移)
(IRUNIVERSE)