豪州の資源企業ACDC Metals社がビクトリア(VIC)州にて開発予定中のGoschen Central重鉱物砂・希土類元素プロジェクトから、高い経済性を示す嬉しいニュースが入ってきた。スコーピング・スタディの結果、同プロジェクトが、“単独の重鉱物砂工場(第一段階)、またはACDC Metals社独自のレアアース処理プラント・プロジェクト(第二段階)と垂直統合した場合のいずれにおいても、説得力のある、卓越した経済的可能性を提供するもの”であることが明らかになったのだという。
今回発表された数値は、合計鉱物資源量6億2000万トン(Mt)、平均品位は重鉱物砂(HMS)2.2パーセントなど。より詳しい結果は、同社から6月12日に発表された声明(リンクはこちら)をご覧いただきたい。
Goschen Centralプロジェクトは、VIC州北西部のマレー盆地に位置する重鉱物砂・希土類元素プロジェクト。同社によれば、この類の、WIMスタイルの鉱床は、ジルコンと酸化チタン製品(ルチル、イルメナイト、ロイコキセン)が豊富な潜在的供給源として長い間認識されてきたが、最近になって、こうした鉱床にはモナザイトとゼノタイムという鉱物に含まれている希土類元素(レアアース)の含有量も相当多いことが認められるようになってきたという。ゆえに同社は、Goschen Centralプロジェクトにおいて、混合レアアース酸化物(MREO)(または同等のもの)の生産可能性によって価値の大幅な上昇をもたらすことを目指し、ジルコンと酸化チタンに加え重鉱物砂鉱業とレアアース処理プラント(REPP)プロジェクトを垂直統合する機会を提供することを計画している。
冒頭でも述べたように、同プロジェクトは、“長寿命鉱山の建設と近隣への重鉱物砂工場の建設による、酸化チタンが豊富なHMCとモナザイトとゼノタイムが豊富なREMCの2つの販売可能な製品の提供”という第一段階、そして“モナザイト精鉱を独自の苛性分解プロセスで処理分解し、MREOを生産するレアアース処理プラント(REPP)の南オーストラリア(SA)州での建設、プロジェクトから3種類の販売可能な製品の生産”という第2段階にて計画されている。なお、Goschen Centralプロジェクトにてこれまでに確認されたレアアース元素として主なものには、ネオジム、プラセオジム、テルビウム、ジスプロシウムが含まれる。
ACDC Merals社CEOのTom Davidson氏は、今回の結果に非常に満足しているとし、強力なキャッシュフローをもたらすことができる”世界規模の鉱床“であるとコメントしている。さらに、今回の報告のなかでは、“2024年の鉱物資源アップデートで強調された高品位ゾーンの探鉱と推定資源への転換により、さらなるアップサイドが見込まれる”ことも明かされており、今後に期待がかかる。
(IRUNIVERSE A.C.)
 
     
             
             
             
            