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工作機械工業会受注速報 25年8月受注は8.%増1197億円、2ヶ月連続同月比増加

2025/09/10 17:55
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工作機械工業会受注速報 25年8月受注は8.%増1197億円、2ヶ月連続同月比増加

8月受注8.1%増1284億円、2ヶ月連続同月比増加も前月比6.7%減で低調な動き続く


9/9の15時に日本工作機械工業会の2025年8月受注速報が開示された。8月受注は1197.19億円(同月比8.1%増、前月比6.7%減)と2カ月連続同月比増加も3ヶ月連続前月比減と低調な動きが続いている。自動車関税の決定が遅れ、様子見が続いている。なお確報は9/24公表予定。

 

 

 

 

内訳は外需が879.89億円(同月比12.0%増、前月比5.3%減)と11カ月連続同月比増加となったが、前月比では5ヶ月連続減少、5ヶ月連続で1000億円割れ、2月以来の900億円割れとなった。トランプ関税で自動車関税の変更の時期が依然として不透明だった段階で設備投資決断の遅れもある模様。
内需は317.3億円(同月比1.4%減、前月比10.5%減)と5ヶ月連続で同月比減少となった。トランプ関税などの不確実要素がくすぶり、前月比では2ヶ月連続で2ケタ減少となった。現状、トランプ関税の影響、特に自動車産業の不透明感から、設備投資の様子見が続いており、盛り上がりに欠ける展開が続いている。ただし、9/9に9/16までに自動車及び自動車部品にかかる関税を27.5%から15%に引き下げる事となったことで、9月以降に回復の動きも出てこよう。

 

 

鍛圧機械8月受注は同月比27.8%減178.13億円と2ヶ月連続同月比減でプレス系不振続く

 

金属加工機械である鍛圧機械の8月受注(9/8発表)は178.13億円(同月比27.4%減、前月比16.0%増)と、2ヶ月連続で20%超の同月比減となった。
国内112.38億円(同月比28.1%減、前月比31.1%増)と2ヶ月連続同月比20%超減少した。輸出も65.76億円(同月比26.1%減、前月比3.1%減)と同月比6ヶ月連続減、前月比でも2ヶ月連続減少し2ヶ月連続で70億円割れ。中国44.2%増、東南アジア3.2倍も、北米37.9%減、欧州71.9%減、インド65.4%減と跛行色が強い。
機種別でプレス系が102.63億円(同月比44.1%減)で8ヶ月連続同月比減。自動化機械のみ69.6%増もその他は不振。板金系は75.5億円(22.4%増)と同月比増加に転ずるも75億円水準と低水準続く。
全体としてプレス系はトランプ関税、EV不振による自動車向けの影響が大きく、不安定な受注が続く。

 

 

 

 

 

工作機器7月生産は同月比4%増と3カ月連続増、ボールネジ、直動軸受11カ月連続増

工作機械に関連する工作機器は、日本工作機器工業会9/3発表の25年7月生産額が139.86億円(同月比4%増)と、3ヶ月連続で同月比増となった。この中で主力ボールネジは32.24億円(17%増)、直動軸受も45.31億円(2%増)といずれも11カ月連続同月比増となっている。両製品とも工作機械はボトムで推移の中、半導体製造装置向けの受注回復の寄与、医療機器向けの拡大などを受け、工作機器全体よりも高い伸びを続けていたが、直動軸受が2%増にとどまり、一部大手の減額影響も出ている模様。但しトランプ政策で米中対立などが影響、回復継続に不安はある。

 


7月米国金属加工機械受注は前年同月比20.1%増の3.87億ドル、前月比では9.5%減

9/8に発表された25年7月の米国金属加工受注は3.87億ドル(同月比20.1%増、前月比9.5%減)となった。主力のジョブショックからの受注は同月比10%増も前月比では14%減となり、9月に利下げが予想される中で産業界に減速懸念がある中で、設備投資鈍化の鈍化が懸念されている。

 

 

(図表については日本工作機械工業会、日本鍛圧機器工業会、日本工作機器工業会、米国AMTのニュースリリースから作成、もしくは添付)

 

 

(H.Mirai)

 

 

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