鉛バッテリースクラップ市況は、勢いを失うことなく続伸相場の展開を見せている。バッテリースクラップ価格は、4日現在、1月下旬比仲値1円高の1キロ当たり114円で推移している。また、高値は同比3円高の同120円の値をつけており、この時期としては異例だ。昨今のトレンドになりつつある巣鉛主導の相場展開がその背景にあり、バッテリースクラップ相場は、後追いの形となっている。海外系などの巣鉛業者や国内精錬・製錬のバッテリースクラップの集荷競争が、激化している模様だ。
鉛バッテリースクラップ市況は4日現在、安値2円高・仲値1円高・高値3円高の1キロ当たり安値111円、仲値114円、高値120円で推移している。巣鉛価格が先導する形での相場展開で、「海外系などの巣鉛事業者がバッテリー相場を主導している印象で、それをみて、特に、東日本の精錬・製錬関係者が集荷を強めている。巣鉛業者の中には、違法輸出にも加担している者もいるだろうし、由々しき事態だ」(複数関係者)という。一方、西日本の精錬の買値は、安値・仲値のレンジで落ち着いている。

鉛バッテリースクラップ相場 (税別・置き場渡し)
西日本の需給状況については、「一部で生産の調子が悪く、それに伴い原料であるバッテリースクラップの需給が落ち着き、買値に反映されているのだろう」(業界筋)との向きもある。
一方、バッテリー相場に大きな影響を与えている巣鉛の国内買い付け価格も続伸しており、4日現在、1キロ当たり160円台前半で推移している。「(巣鉛のひっ迫感を背景に)東日本の精錬所などが、相場をけん引している状況だ」(問屋筋)。騰勢相場の中、「巣鉛の安定確保のため、精錬所から専属でバッテリーの破砕を行って欲しいという案件を受けている」(業界筋)との声も挙がっている。
LME相場は、足元、1,900ドル台前半で推移する中「LME相場は、落ち着いているが、国内バッテリー相場はそれと乖離している状況。2月中旬に1,900ドルを割り込んだものの国内相場が下落する気配は全くなかった。私たちとしては、この相場で製品を生産しても採算が合わない。現在の高値120円も本当に一部の価格帯だと思うし、関係者には誤解して欲しくない」(国内精錬関係者)との悲痛な声も挙がっている。4月を目前にしながらも、国内精錬所の春の訪れは、まだ先になりそうだ。

LME鉛相場
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炉を持たない業者、いわゆる「鍋屋」が新たに、山口県で操業を始めたという。「中華系の事業者で、原料として鉛管・鉛板・釣りの錘を集荷しており、(一般的な相場が180‐200円だが)釣りの錘を270円で購入している」(市場関係者)という。
原料ひっ迫を背景に、バッテリー・巣鉛以外の鉛系スクラップも注目されている中、この価格帯が、相場に波及すれば、また一つの波乱材料になりそうだ。
(IRuniverse G・Mochizuki)