インドネシア資源のPTムルデカ・ゴールド・リソーシズ(PT MERDEKA GOLD RESOURCES Tbk、MGR)は3月20日、香港証券取引所(HKEX)に新規株式公開(IPO)を申請した。香港市場では足元の資源価格の上昇を受けて資源企業の上場が相次ぐが、海外進出を目指す中国企業が中心で、他国の企業はまれ。
■10月操業開始の金鉱、先行き楽観
プレスリリース(HKEX): sehk26032002117.pdf
MGRはインドネシア産金大手ムルデカ・カッパー・ゴールド(MCG)の子会社。ジャカルタ証券取引所に上場済みで、今回の香港は重複上場となる。公開株数や資金調達額などの開示はまだ。
MGRはニッケル生産で有名なスラウェシ島北部のゴロンタロ州で、「埋蔵量は約200トンとインドネシア最大級」(同社見積書)とされるパニ金鉱を運営する。ただ、パニ金鉱は2025年10月に操業を開始したばかり。先行投資がかさみ、もMGRの2025年12月期決算は売上高13万ドルに対し2700万ドルの赤字と、大幅な最終赤字を計上した。
■香港で重み増す資源企業
香港株式市場では、世界的な金属相場の上昇を背景に先行きの事業を楽観し、資源株の重みが増している。2025年9月には、中国の紫金鉱業の海外事業子会社である紫金黄金国際が新規上場し、初日の上昇率が公開価格比で7割に迫るなど人気化した。レアメタル大手の洛陽モリブデン業 (チャイナ・モリブデン、CMOC)は、3月9日に主要株価指数であるハンセン指数の構成銘柄に入り、指数動向に株価の動きが反映する「ブルーチップ(優良株)」となった。
香港株式市場は、従来は英HSBCなどの金融企業の比重が大きいのが特徴だったが、近年はアリババ集団などの中国企業の勢いが強く、中国系の資源企業の人気もその流れと言える。欧米系はバドワイザーAPACなどが取引する。日系はファーストリテイリングが有価証券を上場するほか、日本で上場しにくいパチンコチェーンが複数上場しているが少数派。東南アジア系も、リッポー・グループなど一部で、存在感も小さい。
(IR Universe Kure)