5月11日15時、神戸製鋼所は13時に発表した26/3期決算を受けて、説明会を開催した。説明に使われた資料はこちら。説明は木本執行役員が行った。
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<総括>

〇25年度実績(資料3-4P)
素材経営事業を中心に厳しい事業環境が継続する中、機械で過去最高益を計上したことなどから、経常損益は前期比358億円減益となったものの、1,213億円を確保した。当期損益は、政策保有株式等の売却益を計上する一方で、アルミ板製造資産の減損を実施し、前期比264億円減益の937億円となった。また、ROICは、5.3%で着地した。
25年度について、前回説明したところからの変化を簡単に言うと、経常損益は、前回1,100億としていたが、そこから113億円の増益となった。一方、当期損益は、今説明したアルミ板の減損、これを計上したことから、前回見通しの1,000億から少し減り、63億円の減益となった。
フリーキャッシュフローは、減価償却費並みの投資は投資支払いとする中、政策保有株式の等の資産売却を実行したことから、1,280億円のフリーキャッシュフローとなった。
財務指標は、純資産比率は46.4%、D/Eレシオは0.61倍となった。
〇26年度見通し
需要環境は、25年度並みで推移すると想定している。後ほど詳しく説明するが、中東情勢の影響、足元の状況が上期末まで継続するという前提を仮置いて、売上の減少、コストアップ等を中心に100億円の業績影響を織り込んだ。
業績見通しについては、素材系事業での収益改善を少し見込むが、機械での減益、今説明した中東情勢のリスクの織り込み等により、経常損益は1,200億円、当期損益は1,000億円、ROIC5.5%程度と、いずれも25年度並みを見込む。
26年度のフリーキャッシュフローは、減価償却費を上回る投資支払いを想定しており、100億円にとどまる見通し。純資産比率は49%程度、D/Eレシオは0.55倍程度と、中期経営計画の目標達成を見込む。
引き続き、財務規律に関しては、これを維持して、将来のカーボンニュートラル・成長投資に備えていく。
〇株主還元
25年度は、前回公表の通り、期末配当を40円、年間配当80円とする方針。また、26年度は、当期損益の見通しを踏まえて、これまでの配当方針に基づいて、中間配当40円、年間配当80円とする方針。
<25年度実績>
〇業績(同5P)
売上高は、鉄鋼主原料お及び発電用石炭の価格下落、神戸発電所3号機の定期点検の延長、こういったことから、前期比減収の2兆4,365億円となった。経常損益、それから特別損益は、6ページ以降で詳述する。当期損益は、経常損益の悪化により、前期比264億円減益の937億円となった。
〇経常損益 前期比(同6P)
数量面、吹き出しにあるように、前年度の好調な受注を背景として売上増加、前期比で改善した。それから、価格面では、メタルスプレッドが悪化した。素形材を中心に、鉄鋼のメタルスプレッド以外のところでは価格転嫁が進展した。コスト面(資料中ほど)、労務費などの固定費を中心にコストは増加した。電力も、石炭価格に関わる増益影響が縮小したことに加えて、神戸発電所3号機の定期点検日数の延長影響があり、前期比で減益となった。その他、在庫評価影響。それから、建設機械で、エンジン認証問題に関する保証金収入の剥落があり、25年度は1,213億となった。
〇各セグメントの状況(同7P)
鉄鋼で204億円の減益、中ほど機械で141億円の増益、建設機械で64億円の減益、電力で175億円の減益となった。各セグメント業績の変動の詳細は17ページ以降を参照。
〇特別損益の内訳(同8P)
特別利益として、政策保有株式や土地などの売却益があった。
一方、特別損失として、アルミ板等での固定資産の減損損失に加えて、日本高周波鋼業の特殊工事業譲渡に伴う株式売却損等を計上したことから、特別損益は▲44億円となった。
これまで報告してきた内容と大きく変化しているのは、アルミ板製造資産減損▲209億円(真岡工場)。これについては、自動車用パネル材の販売数量の低迷・調達コスト上昇分の販売価格転嫁の遅れなどによって収益性が低下したことから、今4Qにおいて▲209億円の減損損失を計上した。
今後は、事業規模に応じた固定費水準の引き下げ、それから販売価格改善等に取り組んで収益改善を図っていく。
<26年度>
〇需要環境前提
●素形材事業(同9P)
大きく事業環境の変化ないが、IT・半導体のところで少し増加の見込み、それから航空機で増加の見込み、他は大きく変化ないものと見立てている。
●機械系事業(同10P)
機械事業の方は大きく変化はない。建設機械・油圧ショベルの下段の方、日本は少し減るが、中国・北米・欧州で増える見通し。
〇業績見通し(同11P)
売上高は、素材系事業、それから建設機械の販売数量の増加を見込んでいる。前年度比で1,234億円増収の2兆5,600億円程度と見通し。経常損益は、12ページ以降で説明する。
当期損益は、土地等の資産売却、海外子会社の生産等の特別利益を見込んでおり、前年度比62億円増益の1,000億円程度の見通し。
〇中東情勢の影響について(同12P)
資料上半分のところで、中途向け取引、売上高で言うと1%程度で大きくはない。調達の方では、アルミ関連事業で原材料の輸入があることと、原油市況の影響を受けるコスト面の影響が多分にあるということ。そういったことを背景に、同社の事業で想定されるリスクというものを資料下半分で①から⑤まで記載した。このうち①から③はある程度概算した。今少し想定しづらい、あるいは、然程差し迫っていないところも含めて、④と⑤は+α(アルファ)とする。
こういった計算をすると、年間影響で、概算で200億円程度になる見立て。上期では半分、100億ということで今回業績に反映した。
1つ言い漏らしたが、③原油市況高騰に伴う物流コストがインパクト大きい。ここはある概算をして、そのうち時間がずれながら価格転嫁していくということにしているので、年度で切るとマイナスになるが、長い目で言うと、しっかり価格転嫁していくという考え方で見立てている。
〇経常損益の増減(同13P)
今説明した中東のリスクがどこに入っているかというと、その他のところで入れてある。1番右にある▲186億に入れている。
数量面では、吹き出しにあるように素材系で少し数量増を見込む。番下、建設機械でシェア戻しいが少し進むのと、先ほど説明した需要が少し増えるエリアがあるので、こういったものを取り込んで建設機械で数量増を見込んでいる。それから、その横の鉄鋼のところ、これメタルスプレッド、25年度対比でまだマイナス。価格転嫁があり、ある程度折り込んでいるが、マイナス。ミスリードしがちなので先に説明しておくが、25年度の下期にメタルスプレッドがぐっと下がったところからすると、改善という内容になる。それから、コスト増減のところは、増益でみている。中身の吹き出は、鉄鋼で+100億コストダウン、アルミ板45億コストダウンとなっているが、鉄鋼は、およそ半分は一過性のものが25年度あったが、それが消えるのと努力によるもの。それからアルミ板に関しては、減損を計上するので、その返りがあり、それはコスト増減のところで+45億円としてカウントしている。それから、在庫評価影響、先ほど説明した中途リスクがその他のところで100億織り込んでいる。
〇各セグメントの状況(同14P)
素材系、鉄鋼・アルミで少し25年度実績からすると収益回復を見込む。一方、機械で▲67億となっている。25年の467億というのが非常に収益性の高い案件が重なっていた、また生産面でもほとんどロスなくできた、それからするとマイナスとなるが、引き続き、かなり高い水準で収益を見通している状況。
それから、1番下、繰り返しになるが、中等情勢リスク等、その他調整額の中で織り込んでいる。
〇キャッシュフロー・財務指標の状況(同15P)
25年度のキャッシュフローは、資料下の図の1番左の真ん中の棒が25年度。営業キャッシュフローは2,000億円強確保。
投資キャッシュフロー、下側に出ている棒グラフは減価償却費1,200億強の投資支払いがあったが、政策保有株式の売却等で益もあり、結果的に投資キャッシュフローが少なくなっている。ということで、フリーキャッシュフローは1,280憶を確保することができた。
純資産比率は46.4%、D/Eレシオは0.61倍というのが25年度で、26年度の先ほどの業績見通しから来るところの営業キャッシュフローは引き続き2,000億程度確保しつつ、投資キャッシュフローに関しては、減価償却並みの投資に加えて、これまでいくつか成長投資、カーボンニュートラルに向けたいくつかの投資、これの支払いが26年から始まるので、投資キャッシュフローがぐんと増え、フリーキャッシュフローは100億程度にとどまる見込み。
純資産比率は49%程度、D/Eレシオは0.55倍程度と見込んでいる。
<株主還元>
〇株主還元(同16P)
配当方針は冒頭説明した通りで、中間、期末40円ということで、26年度の予定方針も進めていきたいと思っているが、配当性向は、資料に記載の通り、25年度で33.6%、26年で31.8%。
(IRuniverse 井上 康)