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住友電工:決算説明会を開催。26/3期は過去最高益更新。27/3期見通しに中東情勢は織り込まず

2026/05/12 21:32
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住友電工:決算説明会を開催。26/3期は過去最高益更新。27/3期見通しに中東情勢は織り込まず

 5月12日16時半、住友電工は15時に発表した26/3期の決算を受けて電話会議を開催した。説明に使われた資料はこちら。説明は経理財務担当の樋爪上席執行役員が行った。

 

<25年度実績>

〇業績(資料2P)

 売上高は5兆1,102億円と、情報通信分野では、生成AIの拡大に伴い、データセンタ向けの光配線製品、光デバイスが大きく増加したほか、自動車分野ではワイヤーハーネスや防振ゴムの需要が、また、環境エネルギー分野では電力ケーブルや受変電設備の需要が堅調に推移した結果、前期比4,304億円の増収となり、5兆円の大台に初めて到達した。

 営業利益は4,182億円と、前期比975億円の増益となった。セグメント別の売上高及び営業利益については、後ほど説明する。

 営業外損益については、持分法による投資利益が314億円と、住友ゴムを中心に166億円の増益、

 その下のその他営業外損益は、支払利息の減少などにより77億円の増益となり、これらの結果、経常利益は4,313億円と、前期比1,218億円の増益となった。

 当期利益は3,695億円と、住友電設売却による特別利益などもあり、前期比1,757億円の大幅な増益となった。

 売上高、営業利益、経常利益、当期利益のすべての項目で過去最高を更新するとともに、今年2月に公表した業績予想を達成することができた。また、棚卸資産や政策保有株式の圧縮など資産効率の改善にも取り組み、税引前ROICとROEはいずれも14.7%、効率性の観点でも改善することができた。

 

図表1、26/3期業績実績(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇営業利益の増減益要因(同3P)

 売上数量は、情報通信や環境エネルギーを中心に増加し、1,150億円のプラスとなった。売値・品種構成は、年次値引きの計上などにより▲190億円、銅・資材も▲100億円となったが、生産性改善などに鋭意努めたことにより、体質改善として350億円のプラスを計上することができた。関税影響については、顧客との交渉が順調に進んだことから、▲50億円の影響にとどまった。

 

〇業績推移(同4P)

 この資料は過去10年間の売上高と営業利益の推移を示している。25年度の営業利益は4,182億円となったが、過去最高益を記録した24年度の3,207億円から更に1,000億円近くの増益を達成した。また、営業利益率は8.2%と、利益率でも過去最高を更新。生産性の改善や高付加価値品の拡販など徹底した採算改善に取り組み、その成果が業績に表れたものと考えている。

 

〇セグメント別売上高・営業利益(同5P)

 前期対比では、すべてのセグメントで増収増益。また、2月に公表した予想対比でも、すべてのセグメントで営業利益の予想を上回った。なお、売上高は、情報通信を除く4つのセグメントで過去最高を更新。また、営業利益は、すべてのセグメントで過去最高を更新した。

 

図表2、セグメント別実績(億円)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇セグメント別増減要因

●環境エネルギー(同6P)

 電力ケーブル、電動車モーター用平角巻線、日新電気の受変電設備、住友電設の電気工事がいずれも堅調に推移したほか、銅価格上昇の影響もあり、売上高は1兆1,788億円と974億円の増収、営業利益は906億円と119億円の増益となった。

●情報通信

 生成AIの拡大を背景に、データセンタ向けの光配線製品や光デバイスの需要が増加し、売上高は3,266億円と1,034億円、率にして46%の増収となった。営業利益は774億円と、高付加価値のデータセンタ向け製品が増えたことに加えて、生産性の改善もあり、575億円の大幅な増益となった。

●自動車(同7P)

 ワイヤーハーネスや防振ゴムの需要が堅調に推移したことにより、売上高は2兆9,372億円と2,024億円の増収、営業利益は1,797億円と73億円の増益となった。

●エレクトロニクス

 主要顧客向けFPCの需要が増加し、売上高は4,091億円と318億円の増収、営業利益は395億円と102億円の増益となった。

●産業素材(同8P)

 超硬製品やダイヤ・CBN製品が増加し、売上高は3,884億円と157億円の増収、営業利益は314億円と、焼結製品のコスト低減もあり、18億円の増益となった。

 

<26年度予想>

〇予想(同11P)

 26年度は、売上高は5兆3,000億円、営業利益は4,250億円、経常利益は4,320億円、当期利益は3,200億円を予想。為替前提は、1ドル150円、1ユーロ170円。

 26年度より住友電設が連結対象から外れるが、情報通信セグメントの改善でカバーし、売上高、営業利益、経常利益は増収増益を見込む。当期利益も、前期の住友電設の売却益を除いた実力ベースでは増益を狙う計画。なお、今回の業績予想には中東情勢の影響は織り込んでいない(資料12ページ参照)。

 

図表3、27/3期業績予想(百万円、円/株)

注意:株式4分割を加味して遡って修正

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇営業利益の増減益要因(同13P)

 25年度の営業利益は4,182億円だったが、住友電設の営業利益がこの中で256億円含まれており、これを控除すると3,926億円。ここから、年次値引きや銅・資材価格上昇などの減益要因がある一方で、情報通信を中心に売上数量の増加を見込む結果、26年度の営業利益は4,250億円となる計画。

 

〇セグメント別売上高・営業利益(同14P)

 環境エネルギーは、住友電設が連結から外れることに加えて、25年度に発生した銅の差益の反動や、電力ケーブルの欧州新拠点の立ち上げ費用、人件費、開発費の増加などもあり、減益となる見通し。情報通信は、生成AIの拡大により、データセンタ向けの光配線製品、光デバイスなどの需要がさらに増加し、大幅な増収増益となる見込み。自動車は、ワイヤーハーネスや防振ゴムの需要がグローバルで増加し、増収増益となる見通し。エレクトロニクスは、主要顧客向けのFPCの需要減少に加えて、人件費などの上昇もあり、減益の予想。産業素材は、超硬製品の拡販や売値の改善により、増収増益となる見通し。

 

図表4、セグメント別予想(億円)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇業績推移(同15P)

 26年度は増収増益の計画だが、前期の実績には住友電設が含まれており、連結を除いたベースで比較すると、売上高は4兆8,818億円から5兆3,000億円と9%の増収、営業利益も3,926億円から4,250億円へ8%の増益と、しっかりと成長する計画である。

 

〇株式分割(同16P)

 本日公表した株式分割について。足元の株価水準などを踏まえて、普通株式1株を4株に分割することを決定した。基準日は6月30日、効力発生日は7月1日。

 同社株式の投資単位を引き下げることにより、特に個人投資家にとってより投資しやすい環境を整え、投資家層のさらなる拡大を図ることを目的としている。

 

〇配当(同17P)

 25年度の配当は1株当たり154円。前期から57円の増配。住友電設の売却益を控除した実力ベースの利益に対しては、配当性向40.1%。

 26年度の配当予想は、株式分割後で1株当たり39円、これを分割前に換算すると1株当たり156円。

 今後も増配基調を維持できるよう、引き続き企業価値の向上に取り組んでいく。

 

<中期経営計画2028>

〇新中計(同11P)

 本日、決算発表と同時に中期経営計画2028を公表した。数値計画は、売上高6兆円、営業利益6,000億円、税引前ROIC15%以上、ROE13%以上。

 売上高と営業利益のセグメント別の内訳は、資料14ページに記載しているので、後ほど参照。

 中期経営計画の内容については22日に開催するIR説明会にて、井上社長より説明する。

 また、IR説明会には各事業の責任者も勢揃いするので、中計に関する質問はIR説明会の場で。

 

<参考>

図表5、四半期別業績推移(億円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

 

(IRuniverse 井上 康)

井上 康

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