5月14日15時半、SECカーボンは26/3期の決算を発表。続く27/3期は増収ながら減益予想。同社は決算説明会開催していないが、資料は作成している。
<25年度実績>
〇実績
売上高251億円(前期比19.5%減)、営業利益40.0億円(同41.3%減)、経常利益56.8億円(同26.3%減)、当期損益▲0.7億円(前期は57.5億円の黒字)となった。
主力のアルミニウム製錬用カソードブロック等における取引先の在庫調整による販売減などが響き、減収減益となった。また、人造黒鉛電極製造設備に関する減損損失(▲60.6億円)を特別損失として計上したため、最終赤字となった。
図表1、26/3期実績(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
<26年度予想>
売上高 265億円(同5.6%増)、営業利益34億円(同15.2%減)、経常利益44億円(同22.6%減)、当期利益30億円(黒字転換)を見込む。
カソードブロックの在庫調整解消の進展により販売数量の回復を見込むものの、価格低下や研究開発費などの固定費増加が影響し、増収減益を予想。一方で、減損損失の影響が一巡するため、最終損益は黒字に回復する見通し。
図表2、27/3期見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
<株主還元・資本政策>
・配当:25年度の年間配当は1株当たり100円(中間50円・期末50円)で前期と同額を維持した。26年度についても、通期100円配当または配当性向30%のいずれか高い方を目安とし、年間100円を予定。
・自己株式の取得:「向こう3年で70億円を目安とする」という資本政策に基づき、上限10億円・45万株(発行済株式総数の2.24%)の自己株式取得を決定した(取得期間:26年5月15日~11月30日)。
<中長期経営方針「2030 Make Real」>
激変する事業環境を受け、従来の3ヵ年の中期経営計画を取りやめ、中長期的な経営方針へ軸足を移した。「31/3期までにROE(自己資本利益率)12%」という目標を掲げ、以下の3本柱で企業価値向上を目指す。
1)成長戦略の強化: 既存事業(カソードブロックの高付加価値化、黒鉛電極の規模最適化・太物への注力など)の事業ポートフォリオを改革しつつ、M&Aや戦略投資を通じてCO2資源化技術や半導体材料関連などの次世代ビジネスの開拓を推進。
2)資本政策の推進: 政策保有株式の縮減(純資産比20%未満へ)や、自己株式取得を含む株主還元の強化を通じて資本効率の向上を図る。
3)経営体質の強化: 社外取締役の増員(将来的に50%目標)などのガバナンス強化や、人材戦略・IT基盤の強化、サステナビリティ経営を進める。
<参考>
図表3、四半期別の業績推移(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)