5月21日16時、アルコニクスは15日に発表した26/3期の決算を受けて説明会を開催した。説明に使われた資料はこちら。説明は高橋CFOと鈴木CSOが行った。

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<26/3期決算概要>

〇実績:全体として、トップラインから利益まで全てにおいて増収増益を達成。
売上高2,197億円(前期比11.5%増)、営業利益97.4億円(同40.8%増)、経常利益89.4億円(同18.9%増)、当期利益55.9億円(同16.5%増)。
●増減要因
データセンター関連の伸長、下期からのアルミ・銅市況や非鉄金属スクラップ市場の需要回復、タングステン等レアメタル価格の高騰、ニッケル価格の円建て上昇などが寄与した。また、半導体実装装置用部品や電池用プレス部品、防衛関連の金属加工品の好調も利益を押し上げた。一方で、人的資本への投資やインフレ等により人件費と物件費は増加した。
〇セグメント別業績
●商社流通
・電子機能材:売上高397億円(同24.1%増)、セグメント利益 28.7億円(同28.6%増)。レアメタルや電池関連取引の好調に加え、ニッケル取引の収益率回復により増収増益となった。
・アルミ銅:売上高906億円(同9.7%増)、セグメント損失▲0.6億円(前期は0.9億円の利益)。アルミ・銅の相場上昇とスクラップ需要の回復で増収となったものの、上期における利益率の低迷や自動車関連製品の需要減退が響き、減益(損失)となった。
●製造
・装置材料:売上高 484億円(同5.7%増)、セグメント利益 14.8億円(同7.9%減)。北米市場のめっき材料や非破壊検査用材料の寄与で増収となったが、カーボンブラシ事業の不振により減益となった。
・金属加工:売上高 409億円(同11.9%増)、セグメント利益 46.3億円(同42.9%増)。チップマウンター部品や電池用プレス部品、航空・宇宙・防衛関連の金属加工品が大きく寄与し、大幅な増収増益を達成した。
<27/3期業績見通し>

〇見通し
売上高2,350億円(同7.0%増)、営業利益107億円(同9.8%増)、経常利益100億円(同11.8%増)、当期利益66億円(同17.9%増)。
〇セグメント別見通し
・電子機能材:売上高350億円、セグメント利益20億円。地政学的要因や在庫調達リスクを考慮し、減収減益を見込む。
・アルミ銅:売上高950億円、セグメント利益5億円。市況回復や、グループ4社の統合による生産性向上を見込み、増収増益の計画。
・装置材料:売上高610億円、セグメント利益25億円。北米市場での半導体や配電盤等の需要伸長を期待し、増収増益を見込む。
・金属加工:売上高440億円、セグメント利益50億円。AIやデータセンター関連需要、電池用プレス部品、航空・宇宙・防衛分野の需要を取り込み、増益を見込む。
<長期経営計画2030・経営目標と株主還元>
〇目標の修正
北米EV市場の減速に伴う「ソーデカンザス」の本格稼働の遅れなどを踏まえ、長期経営計画における27/3期の経常利益目標を110億円から100億円に修正した。
〇経営指標(ROE/ROIC)
同社の加重平均資本コスト(WACC)は現状7%程度と認識している。
27/3期の目標をROE 10.6%、ROIC 5.9%とし、31/3期にはROE 12%以上、ROIC 8%以上を目指す。
〇株主還元
DOE(株主資本配当率)は4%以上を目標。
26/3期の年間配当は前期比13円増配の87円(予定)、27/3期はさらに3円増配の年間90円を予想。
<成長投資・M&A・サステナビリティ戦略>
〇設備投資の推進
アルミ銅事業では埼玉県羽生市に新たな再生資源ヤード用の土地を取得した(27年中の本格稼働を予定)。装置材料事業では中国・安徽省銅陵市にめっき・銅材料の新工場を設立し、金属加工事業でも大川電機製作所の第4工場新設などの設備増強を行っている。
〇M&A方針
飛び地を避け、グループ事業と関連あるニッチなモノづくり企業を対象とする。垂直型(バリューチェーンの補完)や水平型(地理的な分散・共通領域の拡大)の補完型M&A、および事業承継型M&Aを通じてシナジーを創出する。また、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を活用した有望ベンチャーへの投資も進めている。
〇人的資本経営・ESG
従業員のウェルビーイング向上(4年連続ベースアップ、初任給引上げ等)、女性活躍の推進、従業員持株会やRS信託報酬制度の導入などに取り組んでいる。
KPIとして、27/3期の女性管理職比率10.0%、1人当たり教育研修費18.0万円等を掲げている。
(IRuniverse 井上 康)