【東京】木原官房長官は24日の記者会見で、中国遼寧省大連市で日本人2人が「国家輸出入禁止貨物密輸罪」の疑いで中国当局に拘束されたことを明らかにした。
木原長官によると、在瀋陽日本総領事館および在大連領事事務所は、5月18日に邦人1人が同容疑で拘束されたとの通報を翌19日に受け、さらに別の邦人1人についても5月25日に拘束され、26日に現地税関当局から通報を受けた。
現在も捜査中であることから、政府はプライバシー保護の観点も踏まえ、氏名や所属、事案の詳細については明らかにしていない。一方、拘束されている2人の健康状態については「特段の問題はない」との報告を受けているという。
これに先立ち、朝日新聞は24日付朝刊で、大連市の日系電機大手の日本人男性社員1人が5月下旬、中国当局に拘束されたと報道。中国政府が規制するレアアース加工製品を国外へ輸出しようとした疑いがあると伝えていた。関連:中国、日系電機の日本人社員を拘束か・朝日新聞 レアアース製品輸出計画の疑いで
中国は2025年4月以降、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウムなど中重希土類を含む7種類のレアアース関連品目に輸出許可制度を導入しており、磁石や合金、化合物など関連製品の輸出管理を強化している。
今回の拘束事案と輸出規制との具体的な関係は現時点で明らかになっていない。
中国では2015年以降、日本人17人が拘束されており、このうち11人が実刑判決を受けている。2025年にはアステラス製薬の日本人男性社員に対し、中国でスパイ行為に関する実刑判決が言い渡されている。
政府は「邦人保護の観点から適切に対応していく」としている。