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アマダが6月より独自の資源循環(サーキュラーエコノミー)の取り組みを本格的に開始

2026/06/25 10:30
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アマダが6月より独自の資源循環(サーキュラーエコノミー)の取り組みを本格的に開始

アマダが6月より独自の資源循環(サーキュラーエコノミー)の取り組みを本格的に開始

 

アマダが強みの直販・直サービス体制を生かし、6月よりマシンの回収から資源化、再調達までを完結させる独自の資源循環(サーキュラーエコノミー)の取り組みを本格的に開始した。

同社はエンビプロ・ホールディングス(HD)、東京製鉄と連携し、使用済みの板金加工機を鉄スクラップにし、製品の原材料となる鉄資源として再生する取り組みで提携することとなった。初年度の鉄資源の取扱量は開始エリアを首都圏および東海地域を中心とした回収済みマシンから開始(順次拡大予定)し、 初年度調達量を年間約1,000トン(鉄資源)見込む。

具体的にはアマダが顧客から使用済みの板金加工機を回収。エンビプロHDが解体、加工、選別して電炉向けの鉄スクラップにし、東京製鉄が鉄スクラップから鋼材を生産する。アマダが鋼材を使い、再び板金加工機を製造する循環となる。

すでにアマダは6/12にリリースを出しており、同社の強みである直販・直サービス体制を生かし、マシンの回収から資源化、再調達までを完結させる独自の資源循環(サーキュラーエコノミー)の取り組みを、2026年6月より本格的に開始している。同社は2026年度から開始した「中期経営計画2030」のサステナビリティ戦略において、サーキュラーエコノミーをマテリアリティ(重要課題)に特定しているが、今回の取り組みは、その持続可能なモノづくりに向けた具体的な施策の一つ。資源リサイクルパートナー企業および電炉鉄鋼メーカーとともに、国内における循環連携体制を金属加工機械業界で初めて構築したものと言える。

ところで、アマダはすでに使用を終えた自社製板金加工機を回収しており、一部は修繕して中古品として販売している。公開されている実例では、ベンディングマシン「FBD-3NT」の再生事例が示されており、主要部品を分解、不具合確認、部品交換、テーブル研磨、シリンダーパッキン交換、組立・調整、外観再塗装まで行う内容となっている。しかしこれは、単なる中古機販売ではなく、メーカー保証的な整備・再生・サービス付き中古機に近い位置づけである。今回は、新たな枠組みにより、中古品として再利用できない加工機を新たな加工機の原材料として再生できるようになる。この意味は大きく、従来は「中古再生できる機械は再販売、できない機械は資源処理」だったものが、今後は「再生できない機械も、自社製品向け鋼材として循環」する形になる。工作機械・板金機械メーカーとしては、直販・直サービス網を使って使用済み機械を回収できることが強みとなる。

 具体的には、同社の責任において再生が困難と判断されたマシンは、パートナー企業による解体・選別を経て、電炉鉄鋼メーカーの電気炉で高品質な鋼材へと再生する。同社はこの再生電炉鋼材を自社製品の製造資材として再び調達し、国内において自社資源を自社1 製品へ還す循環の仕組みを形成する。 なお、初年度1,000トンの鉄資源は、板金加工機械1台の重量が概ね2〜5トン程度であることを勘案すると、200〜500台規模の廃棄処理相当に過ぎず、量的にはまだ小規模にとどまる。このため、今後の展開として、本モデルを板金加工機械以外のマシンへも適用し、非鉄金属や周辺機器の資源回収・循環に向けた検討を順次進め、アマダグループ全体で持続可能なモノづくりを推進するとのこと。

 

アマダの環境レポートページでは、2025年版の「環境レポート本編」と「2025年 環境データ」が公開されている。しかし以前のような「マテリアルバランス」としての原材料投入量、たとえば鉄・非鉄金属・オイル投入量、商品廃棄後の鉄リサイクル量を一枚で示す形式での開示はなされていない。2025年3月期の主要データでは、国内の廃棄物再資源化率を単純計算すると約97.3%、海外主要製造拠点でも約84.3%となっている。国内は既にかなり高い再資源化水準にあり、今後の焦点は「自社製品由来の鉄資源を、再び自社製品の鋼材として使う」方向で再資源化率を高めることは重要であろう。

なお、直近で確認できる旧形式のマテリアルバランスとしては、2022年3月期データで、国内対象範囲において、商品廃棄後のリサイクル量が鉄 2,933t となっている。この時点では、使用済み商品の廃棄後リサイクル鉄量2,933tに対して、原材料としての鉄投入量が28,511t、単純比較では約10%相当の規模となる。今回の2026年新施策で見込む鉄資源1,000t/年は、2022年3月期の「商品廃棄後リサイクル鉄量2,933t」と比べると約34%、同年の鉄投入量28,511tと比べると約3.5%に相当する。これは全量置換というより、まず首都圏・東海地域から始める循環モデルの初年度実装規模とみていい。

今回の1,000t/年の鉄資源循環は、まだ財務的には小さいものの、板金加工機械は重量物で鉄比率が高いため、対象地域・機種・非鉄金属・周辺装置まで広がれば、サーキュラーエコノミーの実効性が出やすい領域である。新台更新、中古再生、再生困難機の資源化までを一体化できる点は、商社経由ではなく直販・直サービスを続けてきたアマダらしい強みが発揮できる領域となる期待が大きい。

 

 

                       以下、アマダ(6113)の中長期資料を添付

H.Okamoto

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