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2026年4月 鉛くず輸出統計分析 タイ向け急伸で輸出回復、インド依存構造に変化の兆し

2026/06/25 04:23
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2026年4月 鉛くず輸出統計分析 タイ向け急伸で輸出回復、インド依存構造に変化の兆し

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【貿易統計/日本】 2026年4月の鉛くず輸出入推移一覧表

(概況)
数量は前月から増加した。2026年4月は1,075トンと前月680トン比で前月比158%となり、2カ月ぶりの増加。前年同月(981トン)比でも前年同月比110%と前年水準を上回った。ただし、増加の大半は「その他」向けの急増によるもので、主力のインド向けは259トンと前月比54%へ減少している。全体としては、仕向け先の変動を伴いながらも1,000トン台を回復し、低位圏から持ち直す動きがみられた。
「その他」向け816トンの内訳を見ると、タイ向け645トンが約79%を占め最大。次いで米国向け157トン、中国向け14トンとなった。4月の数量増加は実質的にタイ向け出荷の急増によるもので、従来のインド中心構造から一時的に仕向地が分散した形となっている。特にタイ向けは単価213円/kgと全体平均(220円/kg)に近く、数量・金額の両面で4月輸出を押し上げた。

為替相場推移 TTS 3か月

(詳細分析)
(概況)
数量は前月から増加した。2026年4月は1,075トンと前月680トン比で前月比158%となり、2カ月ぶりの増加。前年同月(981トン)比でも前年同月比110%と前年水準を上回った。ただし、増加の大半は「その他」向けの急増によるもので、主力のインド向けは259トンと前月比54%へ減少している。全体としては、仕向け先の変動を伴いながらも1,000トン台を回復し、低位圏から持ち直す動きがみられた。
「その他」向け816トンの内訳を見ると、タイ向け645トンが約79%を占め最大。次いで米国向け157トン、中国向け14トンとなった。4月の数量増加は実質的にタイ向け出荷の急増によるもので、従来のインド中心構造から一時的に仕向地が分散した形となっている。特にタイ向けは単価213円/kgと全体平均(220円/kg)に近く、数量・金額の両面で4月輸出を押し上げた。(表―1、グラフ―1)。
 


 

■数量構成比では、3月→4月で大きな変化がみられた。
•    インド:71% → 24%へ大幅低下
•    マレーシア:0% → 0%(実績なし)
•    カンボジア・パキスタン・ラオス:引き続き実績なし
•    「その他」:29% → 76%へ急拡大
■補足的整理
4月はインド向けが259トンへ減少した一方、「その他」が816トンまで急増し、輸出構造は大きく変化した。その他の大半はタイ向け(645トン)で占められており、3月までの「インド主軸」型から、「タイを中心とするその他向け主導」へ一時的にシフトした格好だ。ただし、こうした仕向地構成は変動が大きく、安定した新規市場形成とまでは言い難い。引き続きスポット案件主導の不安定な輸出構造が続いているとみられる。(グラフ―2)。



 

■金額的には、2026年4月単月は2億36百万円と、前月の1億72百万円比で前月比138%と増加した。一方、前年同月の2億81百万円比では前年同月比84%と下回った。主力のインド向けは74百万円(前月比52%、前年同月比69%)へ減少したものの、「その他」向けが1億62百万円(前月比548%)へ急増し、全体を押し上げた。4月の増加は実質的にタイ向けを中心とする「その他」向けの拡大によるものとみられる。
1-4月累計は7億71百万円で、前年同期比68%。インド向けは4億60百万円(同128%)と前年超えを維持しているが、マレーシア向けやその他向けの低迷が続き、累計ベースではなお前年水準を下回る状況となっている。(表―2、グラフ―3)。



 

■FOB推移は、全体平均で253円/kg→220円/kgと大幅に低下した。主要仕向け地では、インド向けが294円/kg→288円/kgへ下落し、全体単価の押し下げ要因となった。一方、4月はタイ向けが645トン発生したものの、FOBは213円/kgとインド向けを下回り、平均単価を低下させた。
外部環境では、LME鉛が3月1,880ドルから4月1,923ドルへ反発し、さらに4月は円安基調が続いたことで、本来は円建てFOBを押し上げやすい環境にあった。しかし実際にはFOBが下落しており、これはタイ向けを中心とした低価格案件の増加や仕向け地構成の変化が、LME上昇と円安効果を上回ったためとみられる。
総括すると、4月は国際鉛価格の持ち直しと円安進行にもかかわらず、輸出単価は仕向け先構成の変化によって下落した月と評価できる。数量は増加した一方で、価格面ではやや軟調な内容となった。(グラフ―4)。


LME鉛相場推移(USD/T)6カ月

粗鉛(ブリオン)国際相場動向(USD/T)3カ月

主要税関数量・FOB実績 ( )内は前月実績

 主要国別税関別数量・FOB実績 ( )内は前月実績

 

■今後の展望
インド向けが引き続き主力市場だが、4月は「その他」向けが数量の76%を占めるなど、仕向け先の変動が拡大している。LME鉛は反発したものの、FOBは220円/kgまで低下しており、価格は200円台前半~後半での推移を想定。今後も輸出動向はインド需要に加え、タイや米国などスポット案件の発生に左右される展開となろう。
→ 総じて、「インド主軸を維持しつつも、その他向け主導で変動する市場構造へ移行しつつある」ことが足元の特徴といえる。


(IRUNIVERSE S. Aoyama)

 

青山 雫

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