LME亜鉛相場(2026年7月)
LME亜鉛相場は一段高となった。月前半は韓国製錬所の硫酸設備火災や、カザフスタンのKazzinc製錬所、ペルーNexa Cajamarquilla製錬所など主要供給拠点の操業制約を背景に需給引き締まり観測が強まり、3,600ドル近辺まで上昇した。月後半も中国・米国を中心とした製造業需要への期待や米ドル安に加え、LME在庫の減少を背景に買いが継続し、月末にはCASH3,710.5ドル、3M3,631.0ドルまで上昇し、約4年ぶりの高値圏を更新した。
セツルメント月間平均はCash3,596.11ドル、3M3,569.83ドルとなり、前月平均(Cash3,540.50ドル、3M3,547.91ドル)からそれぞれ55.61ドル、21.92ドル上昇した。
月間HIGHはCashが7月31日の3,710.5ドル、3Mが同日の3,631.0ドル、LOWはCashが7月2日の3,475.0ドル、3Mが同日の3,465.0ドルとなった。
LME在庫は月初11万9,200トンから月末9万9,800トンへ1万9,400トン減少し、5月以来の低水準まで低下した。SHFE在庫も減少基調を維持し、現物需給の引き締まりが一段と鮮明となった。
総じて7月は、主要製錬所の供給障害や在庫減少を背景に需給逼迫観測が強まり、月初から一貫して下値を切り上げる展開となった。中国景気への慎重な見方は残ったものの、供給面の制約がこれを上回り、相場は約4年ぶりの高値圏へ水準を切り上げた月と総括できる。
LME亜鉛 相場推移($/トン) 3カ月
LME亜鉛相場推移($/トン) 5年

国内亜鉛建値(2026年7月)
国内亜鉛建値は、LME亜鉛の上昇と円安進行を背景に月を通じて大幅に切り上がった。月前半はLME亜鉛が3,500ドル台後半で推移する一方、中国の増産期待や利益確定売りを背景に調整色もみられたことから、21日に637円まで引き下げられた。しかし、その後は韓国製錬所の硫酸設備火災やカザフスタン、ペルーなど主要供給拠点の操業障害に加え、LME在庫の減少を受けて亜鉛相場が再び上昇基調を強めたことから、28日には691円へ一挙に引き上げられ、月間確定値となった。
LME亜鉛は月末に約4年ぶりの高値圏まで上昇し、ドル円も164円前後の円安水準で推移したことから、海外相場と為替の双方が国内建値を押し上げた。総じて7月は、一時的な調整を挟みながらも供給逼迫観測を背景にLME相場が一段高となり、国内建値も691円まで切り上がるなど、過去最高圏を更新した月となった。
LME亜鉛($/トン、左軸) VS 国内亜鉛建値(JPY/kg)推移 3カ月
為替円(USD TTS)
(2026年6月~7月のLME亜鉛相場&在庫の推移一覧)
国内建値推移(JPY/Kg)
(IRUNIVERSE S. Aoyama)