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これからのリチウムイオン電池リサイクルの在り方

2015.01.23 12:28

民生用のLIB(リチウムイオン電池)については従来から有価でのリサイクルが国内外で行われている。国内では専門的にLIBリサイクルを展開している業者は少なく、一貫工場でメタルのリサイクルまで完成できている、という意味では1社か2社。1社は非鉄精錬メーカーが活発に行っていたが、現在では回収は行っていても精錬処理まで手掛けているかは微妙なところ。

 

回収業者じたいは数多いが、そのなかには中国向けのリユース&リサイクル向けで回収するディーラー、カナダ向けに輸出するディーラーと幅広く存在する。それは民生用のLIBが有価金属としてCo、Cu、Niが総量で約22%含まれているという有価金属の含量があるからであり、早々に結論を出すと、車載用のLIBではこの有価金属含量が決定的に少ない(民生用の半分以下)ため、有価対象にはなりえない。

 

その意味では太平洋セメント&松田産業の逆有償スキームはわかりやすい。

太平洋セメントは仮に車載用のLIBが広がった、としての現実的なアプローチだと思う。かつセメントの場合、凝固剤として炭酸リチウム需要があるため、セメントメーカー側からすると、LIBのリサイクルは一石二鳥。しかし炭酸リチウム価格が下がると、LIBスクラップからのリチウム源も不要になる恐れはあるが。ちなみにLIBからのリチウム回収量は総量比2%程度だといわれている。

 

(国内のレアメタル系二次電池生産量推移)
表

 

(車載用LIB&NI-MHの販売数量、金額推移)
表

 

車載用のLIBは三元系(Co,Ni,Mn)、マンガン系、リン酸鉄系、と正極材のスペックが多種多様。中国、欧州ではリン酸鉄が多いが「こういった電池では、まず有価リサイクルは無理」とレアメタル系電池リサイクラーは明確にいう。

一方でハイブリッド車で先行しているニッケル水素電池(NI-MH)はすでに有価リサイクルが定着しており、1ユニットで2500円~3000円で取引されている。ニッケル合金あるいはニッケル・コバルト合金としてステンレス特殊鋼メーカーなどに供給されている。NI-MH電池toNI-MH電池の水平リサイクルはほとんどなく、カスケードリサイクルがメインだが、有価で回っているということが重要。欧州のRE政策の流れからするとリサイクル性の高さは製品価値、さらには企業価値まで左右しかねない重要なポイントとなっている。

 

LIBにありがちな熱暴走などの事故もなく、安定した機械性能でリサイクル性も良いNI-MHが車載用としてベストのようにも思えるのだが、プラグインなどではトヨタもLIBを搭載している。実際上表のように2013年から車載用のLIBは急増している。車載用LIBの適正なリサイクルスキームの構築が必要だ。ちなみにLIBは電安法により元の使用用途から違う用途でのリユース使用は法律で禁じられている。

 

(IRUNIV棚町裕次)

 

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