ロシアーウクライナのNATO加盟をめぐり西側へ牽制
Euronews.comが伝えたところによると、ロシアのプーチン大統領は26日、モスクでの記者会見で、ウクライナの北大西洋条約機構(以下NATO)加盟を西側が受け入れれば、ロシア側には「あらゆる手段」を検討する用意があると述べた。
この数週間ロシアは、再びウクライナの国境近くに軍隊を配備しており、欧州側は、ロシアによるウクライナへの侵攻の可能性を懸念している。米国からの情報によると、国境付近には、およそ10万人のロシア部隊が待機しているという。
今月ロシアは、NATO側に対し、ウクライナのNATO加盟を承認しないよう書面にて要請しており、NATOの中央ヨーロッパや東欧における存在を牽制する姿勢を示している。この要請について、西側に対し敏速な回答を求めるとともに、西側がロシアの国境付近で、「攻勢的な態度」を続けるなら、軍事的対応も辞さないことを示唆している。
記者会見では、具体的にどのような措置をとるのかという問いに対し、プーチン大統領は、「あらゆる手段を検討する。我々の側の軍事専門家が何を提案するか次第だ」と含みのある表現で回答している。
ウクライナのNATO加盟をめぐるロシアの要請について、米国や欧州のNATO加盟国は、NATO加盟は原則として、加盟資格のある国全てに開かれており、審査はNATO側が行うことであり、ロシアの指図は受けないことを明確にしている。ロシアの安全保障に関する懸念をめぐり、NATOは、来月にもロシア側と協議の場を設けることに同意しており、現在1月12日が提案されている。
ウクライナのNATO加盟について、プーチン大統領は、「ロシアと西側の間には超えてはならないレッドラインがあり、我々ロシアは、西側がそれを超えることを許すわけにはいかない」と強靭な態度で述べている。
一方、EU加盟国政府や米国大統領Biden は、Putin大統領に対し、ロシアがウクライナへ侵攻すればロシアにとって「非常に厳しい結果」を招く事になると警告している。
ロシア側は、ウクライナ侵攻への意図は否定、逆に、ウクライナが、現在モスクワが支援するウクライナの反政府勢力下に置かれている地域を奪回する作戦を立てていると非難している。しかしながら、英国BBC放送は、現在軍や特殊部隊が配置されている状況から、軍事衝突が起こる可能性も否めないとしている。
ロシアは2014年に、ウクライナの一部クリミア半島を併合し、ウクライナの分離派の支援をおこなっている。7年以上の間、政府軍と反ウクライナ政府組織の衝突が続き、現在も緊張が続いている。
Source:https://www.euronews.com/2021/12/26/putin-to-ponder-options-if-west-refuses-guarantees-on-ukraine
(Y,SCHANZ)
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