カネカ高性能太陽電池 トヨタの「プリウスPHEV」に採用
2023/03/31 09:32 FREE
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)が開発した結晶シリコン太陽電池(ヘテロ接合バックコンタクト型*1)が、トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、社長:豊田 章男)の「新型プリウスPHEV」のルーフガラス部分に採用され販売開始された。
今回採用された製品は、同社の世界最高水準の変換効率*2を誇る結晶シリコン太陽電池技術を用いており、また表面に配線のないバックコンタクト構造によって、自動車用ガラスに近い意匠性を実現した。これら同社独自技術による高い変換効率と優れた意匠性に加え、曲面状の設計による自動車ボディへの装着が可能となった点が評価され、トヨタbZ4Xに続き、今回当社の太陽電池が採用されることになった。
同社は、今後走行距離延長や二酸化炭素削減に貢献するソリューションとして車載用太陽電池の提案を引き続き強化し、電動車へのさらなる採用を目指します。また建物のZEH・ZEB化への寄与など幅広い用途での太陽電池の普及を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。
*1. ヘテロ接合技術とバックコンタクト技術を組み合せた結晶シリコン太陽電池。ヘテロ接合技術は物性の異なる半導体材料を接合する技術で、結晶シリコンとアモルファスシリコンの組み合せによる欠陥低減や、電気に変換できる光の波長が異なる材料を組み合せることで変換効率を向上させることができる。バックコンタクト技術は太陽電池の裏側にのみ電極をつくり電気を取り出す技術で、電極を裏面に集約することで、受光面を広くできるため、変換効率を高めつつ、意匠性も向上させることができる。
*2. 結晶シリコン太陽電池として世界最高水準の変換効率26.7%を達成(カネカ調べ)
(IR universe rr)
関連記事
- 2025/06/16 動き出す「金属盗対策法」――指定金属切断工具の隠匿携帯には罰則
- 2025/06/16 豪Livium社 レアアースリサイクル推進へ 複数の抽出技術開発企業と協議中
- 2025/06/16 政府系科学機関CSIRO 黒鉛研究開発助成金プログラムへの応募開始 豪州の黒鉛を世界へ
- 2025/06/16 環境大臣政務官が、自動車リサイクルの最前線リバー川島・ELV川島事業所を視察
- 2025/06/16 アーバンエナジーの太陽光発電コーポレートPPA サービス導入100MW突破
- 2025/06/16 産業用電子機器輸出入レポート#71パソコン輸入 台数17か月連続増加するも平均単価急落
- 2025/06/15 週刊バッテリートピックス「アイシンがファスナー式太陽電池」「FDKが高出力電池量産」など
- 2025/06/13 日本が中国製ソーラーパネル調査開始
- 2025/06/13 レゾナック、日本製鉄他 排出 CO2 の有効活用によるグリシン製造研究開発が、NEDO 採択
- 2025/06/13 よう素輸出Report#6 2025年ノルウェー向け輸出伸び悩み 中国とインド向け輸出増加