TOYO TIRE サステナブル素材使用比率90%のコンセプトタイヤを開発
TOYO TIRE株式会社(本社:兵庫県伊丹市、社長:清水隆史)は、使用原材料の90%にサステナブル素材※1を用いたコンセプトタイヤを東京オートサロン2024※2に参考出品した。サステナブル素材を使用して開発した同社製タイヤにおける、過去最高の使用比率は50%※3であり、これを飛躍的にしのぐ開発内容となる。
※1 タイヤを製品化する上で必要な原材料のうち、環境負荷の低減に寄与することが認められる素材
※2 1月12日(金)から14日(日)、幕張メッセで開催。詳細情報はオフィシャルサイトを参照
※3 「ダカールラリー2024」への参戦車両へ供給し、実装着された「OPEN COUNTRY M/T-R」のサステナブル素材使用比率
東京オートサロン2024に参考出品したコンセプトタイヤ。
サイドデザインは「サステナブル」と「エレクトリック」がモチーフ。
サステナブル素材は、天然由来などの再生が可能な「リニューアブル素材」、すでに何らかのかたちで使用したものを再利用した「リサイクル素材」に大別できる。
今回のコンセプトタイヤには、リニューアブル素材としてバイオマス由来ブタジエンゴム、バイオマス由来スチレンブタジエンゴム、籾殻灰シリカ、植物由来オイル、バイオ由来ポリエステル繊維などを採用(全体の約60%)し、リサイクル素材としては富山大学との共同開発で成功したCO2由来のブタジエンゴム※4をはじめ、再生カーボンブラック、再生ビードワイヤー、再生スチールコードなどを使用(全体の約30%)している。
※4 参照:「2023.05.09二酸化炭素を原料としたブタジエンゴムの合成に成功(https://www.toyotires.co.jp/press/2023/230509.html)」
同社では、製品におけるサステナブル素材使用比率を2030年時点で40%、2050年には100%を実現するという目標を掲げており、同コンセプトタイヤはその布石となる開発品となる。
同タイヤは、タイヤのライフサイクル全体における温室効果ガスの排出量低減やEVの航続距離向上に大きく寄与する「転がり抵抗係数」を極小化し、タイヤラベリング制度※5で転がり抵抗値のレベル最上位である「AAA」相当を実現していることも特長の一つ。今後、実用化に向けたさらなる技術革新を進め、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献する製品の早期開発、市場供給に努めていく。
※5 タイヤラベリング制度:タイヤ業界(社団法人日本自動車タイヤ協会:JATMA)が業界自主基準として策定。転がり抵抗性能とウェットグリップ性能の両性能ともある一定値を満たすタイヤを「低燃費タイヤ」として定義づけし、消費者へ適切な情報提供を行うラベリング方法(表示方法)を明確にしたもの。
(IR universe rr)
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