LME Weekly2024年2月19-23日 ロシア追加制裁観測でカッパー・ニッケルは続伸、アルミは反落
(為替概況)米金利引き下げ観測後退で円安継続、基準値は151円台で推移 史上最高株価も重荷
22日午前に日経平均株価が一時3万8924円まで水準を切り上げ、1989年12月につけた最高値を上回る場面があった。
投資家心理が改善するとの見方が強まり「低リスク通貨」とされる円には売りが増えた。
―東京外為
2月22日(木)
東京TTS
1ドル=151.55円(0.39円安)
前週末
2月16日(金)
東京TTS
1ドル=151.26円(0.23円高)
に対し29銭円安ドル高。
(カッパー)ロシア追加制裁観測で堅調に
ドル安とナワリヌイ氏獄死を受けたロシア追加制裁観測などで堅調に。23日、3Mは4日ぶり反落、前日比17.0ドル安の、8,567.5ドルが終値。現物終値は、前日比24.50ドル安の8,475.00ドル。3M前週末終値8,489.0ドルに対して78.5ドル(1.0%)続伸。現先プレミアムは前週16日には88ドルからいったん79ドルまで低下したが、先行き供給懸念から23日には96.5ドルまで戻した。
LMEカッパー相場推移(セツル、USD/T)1カ月
LMEの反発と円安を受けて、国内建値は19日1,270円→1,310円、22日1,310→1,320円と2回引き上げ改定。
LMEカッパーVS国内建値推移 3カ月
(アルミ)ロシア追加制裁観測からの反発も引き続く在庫増加で反落
在庫急増などが重しとなり、ロシア追加制裁観測で急伸も、後半反落して終了。最終日23日、3Мは続落、前日比18.0ドル安の2,180.0ドルが終値。現物終値は、前日比17.15ドル安の2,137.59ドル。前週末3M終値2,218.0ドルにたいし38.0ドル安の反落で終了。
月初53万5575トンから4.5万トンほど急増58万0275トンに達した。すべてアジア圏倉庫への流入でロシア産が過半との報もある。
LMEアルミVSカッパー(現物セツルUSD/T)1カ月
NSPはLME軟調に追従して週初402円から23日397円へ小幅引き下げ。円安が底上げした。
LMEアルミVS NSP推移 3カ月
(ニッケル)ロシア追加制裁観測で後半急伸、昨年11月以来の高値に
23日3Mは3日続伸、前日比103ドル高の17,495ドルが終値。現物終値は、前日比105.50ドル高の17,271.50ドル。3M前週末終値16,356ドルにたいして1,039ドル7.0%)の大幅続伸となった。23日の高値17,600ドルは昨年11月16日以来の高水準。
LMEニッケルVSカッパー(現物セツル、USD/T)1カ月
(鉛・亜鉛・錫) 鉛・亜鉛は銅につれて続伸、錫は反落
鉛3Mは前週末2,064.0ドルに対し23日3Mは4日続伸、前日比8.0ドル高の2,095.5ドルと続伸。
国内建値はLME続伸を受け、22日378円→381円の3円引き上げ改定。
LME鉛VSカッパー価格推移(現物セツル,USD/T) 1カ月
LME鉛(USD/T)VS国内建値(JPY/Kg)推移 1カ月
亜鉛3Mは続伸、前週16日2,385.0ドルに対し23日3Mは反発、前日比18.5ドル高、2,405.0ドルと続伸した。しかし1月末の2,600ドルを試す水準からは中国建設不況を背景とした需要不安を受けて依然7%強下落した水準で、海外報道によると先行き軟調とみてショートポジションがネットでロングサイドを上回っているという。
国内建値はLME堅調なのか、409円に据え置かれた。
LME亜鉛VSカッパー価格推移(現物セツル、USD/T)1カ月
LME亜鉛(現物セツル、USD/T)VS国内建値(JPY/KG)推移1カ月
錫は前週後半軟化の流れが続き7日続落。3M前週末終値26,970ドルに対し、23日、8日ぶり反発、前日比212ドル高の、26,382ドル(312ドル安)で終了。インドネシア・ミャンマーからの供給ひっ迫懸念から急伸した1月末以降、修正安局面が続いている模様。
LME錫VSカッパー推移(現物セツル、USD/T)1カ月
(マクロ経済・重要イベント)
米国
2月21日
1月開催のFOMC議事録が公表され、政策金利がピークに達している可能性が高いと
判断。金融緩和による潜在的リスクを指摘が示された。
2月22日
・米国・週間新規失業保険申請件数結果
20.1万件 予想 21.7万件 前回 21.3万件(21.2万件から修正)
日本
2月28日(水)
貿易収支 2024年1月確報(財務省)
景気動向指数 2023年12月改定状況(内閣府)
米国
2月27日(火)
ケース・シラー住宅価格指数 2023年12月(S&P)
消費者信頼感指数 2024年2月(カンファレンスボード)
2月28日(水)
国内総生産 2023年10-12月期改定値(商務省)
2月29日(木)
新規失業保険申請件数(労働省)
3月 1日(金)
製造業景況指数 2024年2月(ISM)
消費者信頼感指数 2024年2月確報値(ミシガン大)
中国
3月 1日(金)
製造業購買担当者景況指数 2024年2月(中国物流購買連合会)
非製造業購買担当者景況指数 2024年2月(中国物流購買連合会)
製造業購買担当者景況指数 2024年2月(財新)
(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)
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