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中国経済、一段と失速 1-8月 製造業の苦境浮き彫り、若年失業率は悪化継続か・指標一覧

 中国当局が9月14日までに発表した中国の8月の主要経済指標は一段の失速を示唆する内容となった。工業生産高の延びが鈍化し、製造業の景況感指数も落ち込むなど、製造業の不振が目立つ。消費や不動産も低迷し、大学卒業シーズンを終えて今後は若年失業率の悪化継続も予想される。

 

 

2024年8月までの中国の主な経済指標 

(注)単位は新規融資以外は前年同期比増減で%、新規融資は元。不動産開発投資と固定資産投資は年初からの累計)

(中国国家統計局、中国海関、中国汽車工業協会、中国人民銀行などの発表をもとにIR Universeが作成)

 

 中国国家統計局が9月14日に発表した8月の工業生産高は前年同月比4.5%増と3月以来の低い伸びとなった。製造業景況感指数(PMI)は49.1で半年ぶりの低水準。卸売物価指数(PPI)の減少率も1.8%減と7月の0.8%減から拡大し、製造業の状況はおおむね春の状態に逆戻りしたと言えるだろう。固定資産投資は3.4%増加したが、これは国有投資の6.0増が支えたもので、民間投資は0.2%減とついに前年割れした。民間企業の苦しさも浮き彫りとなった。

 

 一方、輸出は8.7%増と2024年に入り最も大きな伸びとなった。海外市況の回復を反映したほか、海外の中国製品の輸入規制発動を前に駆け込み輸出が増え、人民元の対米ドルの下落など為替要因も寄与した。新規融資も7月の急減からはやや回復した。

 

 しかし、不動産開発投資の改善が見られず、新車販売も低迷が続く。国家統計局が8月16日に発表した2024年7月の16-24歳の失業率は17.1%で、6月の13.2%から大幅に悪化した。夏は中国では学校の卒業シーズンで、新卒者が増える時期でもある。中国は2024年に入り若年失業率の統計方法を変更しているので過去との比較は難しいが、経済状態の改善が見えない中、9月以降も若者の就業状況の悪化が続く可能性が高い。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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