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中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(25年1月第3週) 一段安、製鉄所の生産意欲減退で

 2025年1月第3週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は一段安。12月締めの決算集計の結果、損失に直面した製鉄所が材料調達を控えているもようだ。インドネシアの政策にも不安が漂い、全体に重いムードとなっている。春節(旧正月)も迫り、早々と休暇入りする企業も出始めている。

 

■銑鉄8カ月ぶり安値、鉱石は10月から動きなし

 

過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

 中国のニッケル銑鉄価格は1月9日に高値RMB955/MTUに下げ、2024年4月下旬以来ほぼ8か月ぶりの安値を付けた。12月下旬から3週間に渡りRMB960で推移してきたが保てなくなった。

 中国企業は12月締めで決算をまとめるのが一般的で、年末には各企業が自社業績に直面する。上海有色網(SMM)は1月2日のレポートで、「損失計上に直面した一部の製鉄所が生産意欲を減退させ、銑鉄の調達に消極的になっている」と指摘した。

 

過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

 中国のニッケル鉱石価格は10月中旬に付けた仲値$71/tonから3か月間にわたり動きがない。2024年は$70前後の水準での小動きが続いた。長期では2020年5月以来の安値圏で推移している。

 

 ロイター通信は1月10日、インドネシア鉱業省の高官が、「インドネシア政府は2025年のニッケル鉱山の割り当てを2億トンに設定する」と話したと伝えた。2024年のニッケル鉱石の生産実績(2億1500万トン)に基づいた結果という。2024年の生産割当は2億7200万トンだった。米ブルームバーグ通信は12月19日、同政府がニッケル鉱山の割り当てを1億5,000万トンまで大幅に削減することを検討していと伝えていた。インドネシアの最大のニッケル鉱石の輸出先は中国で、中国の市場関係者の間ではインドネシアの政策を不安視する見方が強まっていた。

 

■LME一時4年ぶり安値、SHFEも追随

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

 精錬ニッケル価格も2025年に入り一段安。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格は1月3日に現物$1万4770/tonと心理的節目の$1万5000を割り込み、2020年以来4年ぶりの安値を付けた。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格も追随する形で下落し、1月6日に現物RMB12万2530/tonの直近安値を付けた。長期の水準では2021年春以来の安値圏になる。どちらもその後はやや持ち直しているが、勢いは鈍い。

 米国がトランプ氏の大統領就任を控えている上、クリスマスシーズンとアジア圏の春節(旧正月)のはざまの時期であることなどから様子見気分が強まっている。

 

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(IR Universe Kure)

 

 

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