サマリウム (英: samarium) は原子番号62の元素。元素記号は Sm。ネオジム磁石が登場してくる前、永久磁石といえばサマリウムコバルトのサマコバ磁石（SmCo5：金属間化合物）が最強だった。サマリウムコバルト磁石は、キュリー温度（磁性がなくなる温度）が約700 °Cのため、高温で使用する用途などで今も使われている。
（サマコバ磁石の父はサラダ記念日の父？）
　マグネット（磁石）業界ではつとに有名だが、このサマリウムコバルト磁石の最高磁力の研究に人生をささげたのが「サラダ記念日」などの著作で知られる歌人・俵万智の父である俵好夫氏である。当時、信越化学工業の磁性材料研究所の所長であった俵氏が1974年にサマコバ磁石の世界最高のチャンピオンデータを記録。今も世界の磁石研究の歴史にその名を刻む俵氏の姿は娘さんの歌では「ひところは「世界で一番強かった」父の磁石がうずくまる棚」（サラダ記念日）と謳われている。