2023年は114千tの供給不足、2024年は298千tの供給過剰――。ポルトガルのリスボンで開催された国際銅研究会(ICSG:4月27日~28日)で、2023年と2024年の需給などについて協議し、そんな銅の需給予測結果をまとめた。JOGMECがニュース・フラッシュとして報じた。
供給面では、銅鉱石生産量を2023年は対前年比3%増、2024年は同2.5%増と予測。2023年は主にコンゴ民主共和国、ペルーやチリでの鉱山の拡張による生産増加が見込まれるほか、多くの国でCOVID-19関連の制限からの回復が見込まれるという。24年も生産量の増加が見込まれるが、同年に生産を開始する鉱山の多くは年後半からの開始となる見通しである。
銅地金生産量は、2023年は対前年比2.6%増、2024年は同4.4%増と予測。主に中国における電解生産能力拡大の継続やコンゴ民主共和国のSX-EW(Solvent Extraction-Electrowinning 溶媒抽出-電解採取)事業の新設・拡張にけん引される見込みだという。
一方、需要面では銅地金消費量を2023年は対前年比1.4%増、24年は同2.8%増と予測。中国をはじめ他国でもコロナ禍からの回復が見込まれるとしている。
(IRuniverse G・Mochizuki)