パナソニックエナジー(大阪府守口市)とイオンリテール(千葉県千葉市)は、東みょう都・大阪府・京都府・奈良県の「イオン」「イオンスタイル」計22店舗にて、使用済み乾電池の回収とリサイクルに向けた実証実験を、6月1日から開始する。
鉄鋼材料などの新たな素材にリサイクル
回収対象は、パナソニック製乾電池、および「イオン」「イオンスタイル」各店舗で販売されている乾電池。回収した乾電池は、東京製鐵(東京都千代田区)岡山工場で、鉄鋼材料などの新たな素材としてリサイクルされるとともに、乾電池部材へのリサイクルを目指した研究開発に活用される。
両社は、今回の取り組みを通して、使用済み乾電池の効率的な回収・再生のプロセスを研究・確立するとともに、「電池から電池」へのリサイクルの実現を目指す。
約4割の人が「乾電池の廃棄が不便」と回答
パナソニックエナジーの調査によると、約4割の人が「乾電池の廃棄が不便」と感じる、あるいは「乾電池の使い捨てに戸惑い」を持つと回答した。こうした声を踏まえ、両社は、店舗に回収ボックスを設置し、使用済み乾電池を回収する取り組みを開始する。
パナソニックエナジーは2021年度から、乾電池の梱包に紙パッケージを順次採用するほか、国内外の工場でCO2排出実質ゼロ化を進めるなど、乾電池のトップメーカーとして環境負荷低減に向けた取り組みを行っている。同社は今後も、さまざまな企業とともに乾電池をはじめとする一次電池の資源循環モデルを構築し、持続可能な環境が調和した社会の実現を目指すとしている。
(IR universe rr)