半導体などの素材になるガリウム価格は高止まりしている。8月10日に高値で1kg=450ドルを付けてからは同水準で推移している。中国商務省と税関総署が8月1日からガリウム関連製品を輸出規制の対象に含めたため、ガリウム価格は供給減への不安から段階的に水準を切り上げてきたが、最近は落ち着きが出てきた。
過去3か月間のガリウム価格の推移(EU Freemarket)($/Kg)
ガリウム価格は中国当局による規制発表があった7月3日以降は一貫して上昇し、規制発表後の上昇率は70%に達した。2022年10月半ば以来およそ10か月ぶりの高値水準にある。ただ、安値では先行して落ち着いており、7月27日に1kg=350ドルに上げた後は一貫して同水準で横ばいが続いていた。
過去3か月間の金属ゲルマニウム価格の推移(9.99%China)($/Kg)
ガリウムと同時に規制対象となったゲルマニウムは8月3日に1kg=1550ドルと前日から0.3%値下がりし、その後は動きがない。規制直前に小幅に上げたものの、ガリウムに比べ入手が容易との見方から規制に対する反応は限られている。
(IR Universe Kure)