エンジンスクラップで、鉄多めの白黒エンジンスクラップは今年の春には買い取り激化でキロ当たり90円、白エンジンで100円を超えるような過去最高値まで上昇していた。年の瀬の今はどうなのか?エンジンスクラップ買取大手に聞いてみた。
(関連記事)アルミ合金&スクラップ市場近況2023#9 輸出にも牽引されスクラップ強基調iru-miru.com
アルミベースメタル大手、株式会社平安の山本社長いわく
「白黒エンジンはもう競争激しくて高値の90円にはなったけど、アルミの歩留まりも悪いし、加工賃を考えたら90円は高すぎるので夏場から70〜75円に下げている」とのこと。
#白黒エンジン相場の推移(¥/kg ) 1年

#白エンジン相場の推移(¥/kg ) 1年

京都八幡地区は自動車解体業者が多いことで知られているが、依然として自動車解体は少なく、中古車の輸出、外人部隊によるバーツ輸出などで、国内には良質なエンジンスクラップは残らない、と半ば諦め顔。
従って、
「無理に値段は追いかけられんわな。白エンジンがある程度集まったら相応の値段も出すんやけど。うーん、まー白エンジンで110〜115円ちゃうかー?とにかくなー発生が少ないしなー。あかんよ」と山本社長は諦観。
国内でベースメタル生産者はこの平安含めて5社にも満たない。まともに稼働しているところは。
そのベースメタルの売値もキロ当たり320円が精一杯。ADC12が350円前後の相場では確かに、ここが限界だろう。
年の瀬迫るアルミスクラップ市場、年は変わっても、スクラップの逼迫感はしばらく変わりそうにない。
#国産ADC12と国産ベースメタル相場の推移(¥/kg )1年

(iruniverse yt)