非鉄製錬企業の株価は、非鉄市況等の上昇を受けて堅調に推移している。中でも東邦亜鉛の株価の上昇率が高い。
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<足元の株価動向について>
25年12月末を基準に非鉄精錬各社の株価を見てみると、1月26時点の株価の上昇率は東邦亜鉛が84.3%上昇と最も高く、次いで住友金属鉱山の33.9%上昇、JX金属の30.8%となっている。最も上昇率が低いのがDOWA HDの2.9%。DOWA HDは製錬事業からリサイクル事業に収益の軸足を移したため、非鉄市況変動による収益影響が他社に比べ小さいことが影響しているのかもしれない。
実際、1月23日時点のDOWA HDの26/3期の会社予想営業利益の上振れ率も4.3%と小さい。ちなみに、収益の上振れ率が大きいのは住友金属鉱山の38.6%で、銅と金の価格上昇が牽引している。次いで、JX金属の19.2%、三菱マテリアルの16.5%と続く。詳細は関連記事を参照。東邦亜鉛の市況変動により収益影響は16.0%と三菱マテリアルに次いで高いが、ほとんどが為替要因である。銀価格は高騰しているが感応度が低いため収益影響が少ない。ただ、今回の東邦亜鉛の株価上昇は、収益構造再構築中で、特に減損で傷んだ財務の立て直し中であることから、マーケットからしばらく放置されていたが、昨年11月末頃からの銀価格の上昇につられたものかもしれない。
図表、非鉄7社の株価推移(25年12月末=100)

出所:YahooファイナンスよりIRU作成
ちなみに、主要市況と各社前提とのギャップは以下の通り。
〇JX金属(95年9月末=100、%)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇三井金属(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇東邦亜鉛(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇三菱マテリアル(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇住友金属鉱山(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇DOWA HD(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
〇古河機械金属(同上)

出所:LME、COMEXよりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)