中国商務省と科学技術省は12月21日に発表の「中国輸出禁止・輸出制限技術リスト」の改訂版に、レアアース(希土類)を使った高性能磁石などの製造・精錬技術を追加した。中国からのレアアース輸出が規制されることになる。中国離れを進める西側諸国に対し、生産を握る重要鉱物の貿易で対峙する姿勢が鮮明化している。
中国商務省の発表とリスト(中国語): 商务部 科技部公告2023年第57号 关于公布《中国禁止出口限制出口技术目录》的公告 (mofcom.gov.cn)
規制は12月21日付で発効する。商務省はリストについて、「軍民両用の技術であるため、輸出を管理する必要がある」と説明した。
米ブルームバーグ通信によると、新たな規定はレアアース製品の出荷そのものには影響しないが、中国国外でレアアース産業を発展させようとする外国勢の取り組みを阻止しようしている可能性もあるという。磁石向けレアアースは、レアアースの中でも電気自動車(EV)向けバッテリー材料として需要が大きい。
米国は12月1日、インフレ抑制法(IRA)の対象から中国企業を除外すると発表した。一方、中国は10月にレアアースの輸出管理を強化していた。
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(IR Universe Kure)