
韓国を拠点にリチウムイオンバッテリーの正極材を製造しているEcoPro社は、北米のバッテリーリサイクル資源を求めて、米国Cirba社との間にMOUを締結したと発表した。
EcoPro to Source Recycling Materials from Cirba
MOUでは、EcoPro社はCirba社がリサイクルし回収した再生資源から正極活性剤を受け取り、正極プレカーサ(PCAM)と正極材(CAM)を生産する。
EcoPro社もCirba社もこの新たなリサイクルで北米のバッテリーリサイクルを加速する計画とみられているが、リサイクル資源の回収量、提携期間などMOUの詳細を明らかにしていない。
両社が提携を企画した背景には、米インフレ抑制法US Inflation Reduction Act (IRA)の存在があると見做されている。北米の循環経済を促進する為には米国内資源の活用が北米向けバッテリーの製造では必須条件の一つになると思われる。
米国オハイオ州ロチェスター拠点のCirba Solutions(サーバソリューションズ)社は、バッテリーリサイクルを含む各種の廃棄物の収集、リサイクルサービスを30年間行っているリサイクラーで、日本の商社丸紅などとの提携も報じられている。米で長らく電池リサイクルを行っていたリトリーブテクノロジー社(RETRIEVtechnologies)が前身。
https://www.marubeni.com/jp/news/2023/release/00017.html
同社のバッテリーリサイクルの分野では、鉛バッテリー、ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、アルカリ・亜鉛・黒鉛電池など幅広いバッテリーリサイクルの専門企業でもある。
更に同社のリサイクル対象は、自動車、テレコミュ二ケーション、小売製品、ヘルスケア、政府・軍事関連まで、収集からリサイクル、再生材の供給まで幅広いサービスを展開している。
CirbaSolutions
https://www.cirbasolutions.com/
またECOPRO社は2月27日に開催されるIRUNIVERSE主催の第9回バッテリーサミットにて登壇する予定となっている。
https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=64387
(IRUNIVERSE Katagiri)