日本政府がJOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)を通じてフランス企業のレア―ス製錬事業へ1億ユーロを投資すると、NHKは3月16日午後1時のニュースで伝えた。この投資事業にはJOGMECの他に岩谷産業が参画している。
独自調査ではフランスでレアーアース事業を行おうとしている企業・Carester社はスペインとの国境に近い南仏のピレネー山脈のLacqラックと言う場所で、2024年レアーアース精錬事業への投資を昨年決定したようだ。
Carester社がレアーアース事業を開始したのは2020年に遡る。
Carester社の特徴は、レアーアース製錬の原料を解体された永久磁石とレ―アース鉱の両方を原料としている点である。しかも精錬会社の挑戦と言うより本質的にリサイクル企業が創造した精錬事業の様である。
日本の磁石業界は世界的に優位な開発を行ってきた。しかしレ―アース原料は中国から輸入され、記者が40代の頃、中国がレアーアース原料の日本への輸出を中断した事で、日本のレアーアース精錬企業は事業の全面的な中断に陥った歴史がある。
然しながら当時から長い期間に磁石のスクラップから精錬すると言う発想が難しかった。その理由は微小な磁石スクラップの収集と解体の難しさと、かつ当時は量的にも少ないなどの事情であったと思われる。今後日本でも新たな磁石リサイクル事業が期待される。
JOGMECは昔から鉱山開発が主体であったが、希少金属の備蓄などの他に精錬事業への投資も新たに許可された。今回のレアアースの精錬事業への投資は非常に注目される案件となる可能性が高い。
(IRUNIVERSE Katagiri)