ステンレスの国際業界団体である世界ステンレス協会(Worldstainless、旧ISSF)が4月14日にホームページ上で発表した統計によると、2024年の世界のステンレス鋼の生産量は前年比7%増の6262万トンだった。欧州での生産は低調だったが、米中がともに増産した。
プレスリリース:Stainless steel melt shop production increases by 7% in 2024 - worldstainless
2024年の生産量のうち、米国が前年比6.9%、中国が7.5%それぞれ増えた。ブラジル、インドネシア、ロシア、北アフリカ、韓国の「その他の地域」は9.2%増。一方、欧州での生産は1.5%増にとどまった。
2024年の世界のステンレス鋼生産量
(出所:Worldstainlessホームページ)
2024年は鉄鋼について中国のデフレ輸出が問題になるなど供給過剰が意識された。ただ、Worldstainlessは同年秋に楽観的な需要見通しを示していた。
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2025年に入ってからは、日本国内のステンレス鋼材市況は低調が続く。需要の戻りが鈍く、価格も下押し圧力が根強い。
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(IR Universe Kure)