中国国家統計局が3月16日までに発表した中国の2026年1-2月の主要月次統計は玉虫色だった。不動産開発投資の落ち込みに歯止めがかかり、物価の下落も小休止。貿易は好調で、小春日和のムードもある。しかし、景況感指数がさえず融資も低迷するなどマインドは今一つで、予断を許さない状況になっている。
2026年と2025年の中国の主な経済指標


注)単位は新規融資以外は前年同期比増減で%、新規融資は元。GDPは四半期。不動産開発投資と固定資産投資は年初からの累計。▲はマイナス。
(中国国家統計局、中国海関、中国汽車工業協会、中国人民銀行などの発表をもとにIR Universeが作成)
中国は春節(旧正月)の影響を均すため、一部統計は1-2月を合算した数字を発表している。1-2月は不動産開発投資の減少率が2025年の17.2%から11.1%へと大きく改善し、前年割れしていた固定資産投資の増減率もプラスに転じた。
中国の不動産開発投資の減少率推移

(出所:中国国家統計局)
長くマイナスが続く卸売物価指数(PPI)の下落率が縮小し、消費者物価指数も2024年5月以来ほぼ2年ぶりに1%を超える上昇となった。輸出入はアジアやアフリカ向けなどが押し上げて2ケタの伸びを記録した。
一方、景況感指数は製造業・非製造業ともに好不況の節目である50を下回った。銀行融資も年末需要が膨らむ1月から急減し、2025年11月以来の低水準となった。
■消費の勢いなお感じられず
金融アナリストの川上敦氏は3月9日のオンラインセミナーで足元の中国経済について「本格回復までの勢いは感じられない」と慎重な見方を示した。「自動車販売が前年割れするなど消費にさえなさが目立つ。(良い悪いで言えば)悪いことは間違いなく、中長期に下り坂と言える」と話していた。
(IR Universe Kure)