三菱重工は6月10日、自社ホームページ上で、「ドイツのシーメンスと共同設立した子会社であるプライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies、本社:さいたま市)が、5月6日に現地企業との間で、マレーシアに還元鉄工場を共同建設する計画について覚書を交わした」と発表した。
プレスリリース:PR2025053410jp.pdf
年産200万トン規模のホットブリケットアイアン(Hot Briquetted Iron、熱間成形還元鉄、HBI)プラントを建設する。場所はマレーシアのペラ州ルムット。マレーシア鉄鋼大手のメレワー・グループ(Melewar Group、本社:クアラルンプール)傘下のマエグマ・ミネラルズ(MAEGMA Minerals) との合弁事業となる。2029年の操業開始を見込む。
HBIは、鉄鉱石ペレットや塊鉱石を、固体状態で化学的に鉄分や結合した酸素を除去した鉄鋼原料である還元鉄の1種。ほかの還元鉄に比べ大量かつ長距離の輸送や屋外での長期保存などが可能という特性がある。
今回建設するプラントには、エネルギー源として天然ガスのほかに水素の導入も予定され、二酸化炭素排出を50%以上削減することが可能としている。
(IR Universe Kure)