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インドネシア国営アンタム、中国CATLと新式ニッケル精錬所で合弁 新会社設立

2025/06/18 19:32
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 インドネシア国営鉱山のアネカ・タンバン(アンタム、PT Antam)は6月11日、自社ホームページ上で、「車載電池世界最大手である中国の寧徳時代新能源科技(CATL)の子会社と、高圧酸浸出法(HPAL)のニッケル製鉄所の運営会社を6月10日付で合弁設立した」と発表した。インドネシア鉱業における中国勢との結びつきがまた強まったことになる。

プレスリリース:ki-pendirian-hpal-jvco-eng.pdf

 

 新会社の資本金は100億ルピア(約8830万円)で、出資比率はCATL側が7割、アンタム側が3割。CATL側は持ち株会社のCBLの香港事業部を通じて出資する。新会社の本拠地は南ジャカルタ。

 

新会社の資本内容

 

 両社は合弁の枠組みを通じ、(1)採掘⑵既存のロータリーキルン電気炉(RKEF)方式のニッケル精錬所運営⑶バッテリー事業⑷バッテリー材料事業⑸バッテリーセル事業⑹バッテリーリサイクル事業――の6事業を展開する。

 

両社の合弁事業一覧

(図表は2点ともアンタムの発表資料から)

 

 両社は2022年から提携関係にある。インドネシアは世界最大のニッケル生産国だが、採掘から精錬まで中国資本が深く入り込んでいる。インドネシア政府はかねて電気自動車(EV)の完成車まで生産できるような製造立国への脱皮を目指しているとされ、最終製品メーカーに近いCATL系との提携拡大は、政府の意向に沿ったものでもある。

 

(IR Universe Kure)

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