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イボキン(5699)25/12H1WEB説明会メモ ややポジティブからニュートラルに変更

2025/08/20 10:08
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25/12期は8.7%増収0.3%営利増に変更なく上期の落ち込みが厳しく通期減額懸念


株価1334円(8/19) 時価総額45.7億円 発行済株3427千株
 
PER(25/12期DO予:10.2X)PBR(0.95X)配当DO24/12予27.5円  配当利回り:2.2%

 


要約

・25/12H1は解体工事の不採算処理、金属市況下落から7.3%減収57%営利減と低迷

・25/12期8.7%増収0.3%営利増予想に変更なく上期進捗率低く通期は下振れ懸念

・中計で26/12期に売上高115億円、営利9億円目標

 

25/12H1は解体工事の不採算処理、金属市況下落から7.3%減収57%営利減と低迷

 1984年創業の総合リサイクル企業。関西地区を中心に、現在は全国規模で解体、廃棄物処理、金属加工の事業を展開する。

 

 

 

 25/12H1決算が8/8に発表され、WEB説明会が8/19に開催された。25/12H1は売上高46.22億円(7.3%減)、営業利益1.84億円(57.0%減)、経常利益1.95億円(56.1%減)と低迷した。解体工事の不採算処理、金属市況下落から収益低迷に。ちなみに25/12Q2では同期比15.3%減収、営業損失1.07億円(同期比3.5億円減)となっている。

 

事業別に解体事業が売上高14.17億円(5.5%増)、営業損失0.56億円(同期比2.47億円減少し赤字転落)となった。大規模な工場や医療施設等の大型案件が進捗し増収を確保した。一方で利益は複数の案件で原価の実績が見積もり総原価を超過し、当該案件の売上高を抑制する要因となり、加えて今後予想される損失額を上期にすべて計上したとのこと。

具体的には大型解体工事でガラ出しにおいて路盤材の比率が低かったことで近隣の産廃業者が引き取りを断り、遠方の業者で処理したことで運送費、処分費が拡大した。

 

また元請けを行った建物において対象が避難所指定の堅牢な建物であり、硬質コンクリートの解体で余分な機械が必要となり、加えて修繕費、燃料費が嵩んだ。あとは新規大手顧客(化学)の元請けを獲得するために化学プラント解体の低採算案件の受注を行ったなどが重なったため。

 


環境事業は売上高9.95億円(3.1%増)、営利1.26億円(9.7%減)。産業廃棄物処理受託量が10545t(11.1%増)と堅調に推移、再生資源販売取扱量も8687t(10.3%増)となった。

 

 

設備等の撤去案件がスポット的に発生したこと、再資源販売は有価物を多く含む廃棄品の取り扱いが層化したことによる。利益については鉄スクラップ相場が昨年同期比で下落し再資源販売で販売が伸び悩み増収減益に。

 

 


金属事業は売上高22.11億円(17.5%減)、営利1.15億円(15.2%増)に。金属スクラップ取扱量が37329t(3.2%減)、内自社グループ工場取扱量が30105t(0.5%増)なった。

 

 

鉄スクラップ価格が下落し減収、利益はスクラップを加工選別し付加価値をつけて販売し利利益増に。
全体の営利増減要因では、非鉄相場の下落による金属セグメントの減収、環境セグメントの再資源販売減などが主な減益要因に。

 

 

 

 

 

25/12期8.7%増収0.3%営利増予想に変更なく上期進捗率低く通期は下振れ懸念
 

 225/12期予想に変更はなく、売上高105.00億円(8.7%増)、営利8.0億円(0.3%増)、経常利益8.26億円(0.4%増)、税引利益5.57億円(7.1%増)予想を据え置いた。事業別予想開示は無いが、解体事業はミツエ子会社化で売上高が4億円程度膨らむ(特益で負の暖簾発生0.62億円寄与)、一方、ミツエのコストが発生、利益横ばいとしている。このミツエの増収分を除くと既存で5%弱の伸びとなる模様。なお26/12H2の鉄スクラップは現在水準を維持(特級で40円想定)。
現状、通期予想に対する26/12H1進捗率は売上で44%、営利で23%となっている。特に解体事業は25/12Q2が赤字だったことが影響している。現在25/12H1末で受注残高が119.22億円(24/12期末比15.1%増)あり、25/12H2で売上拡大が見込めるものの、通常の営業利益率10%程度を確保したとしても下期の解体事業で1.5~1.7億円、通期で1.0~1.2億円程度の営業利益にとどまると見られる。また鉄スクラップが現状維(特級4万円/t)とすると解体以外で大きな増益となるのは想定しにくく、売上の未達、利益は大幅減額修正が懸念される。

 

 

中計で26/12期に売上高115億円、営利9億円目標
 

 同社は中計として26/12期に売上高115億円、営業利益9億円、長計を33/12期にグループ従業員350名(現134名)、売上高300億円、営業利益25億円を目指す。



成長エンジンとしての解体事業では大型案件に係る技術開発と蓄積、営業拠点の増設を行う。特に風力発電の解体工事において再資源化を促進する。具体的に同社と風力発電関連事業を手掛けるアチハ株式会社(Achiha Co., Ltd.)、太平洋セメントグループ会社である敦賀セメントとの三社連携により100%再資源化を実現している。具体的に兵庫県の風力発電所解体でダイレクトドライブ式発電機の永久磁石を取り出し、同社龍野工場で脱磁処理を行った。これを国内大手非鉄商社経由で国内需要家に再生資源として販売を行った。希土類永久磁石は風力発電機だけでなく、EVやAIデータセンタ、医療器械、ドローン等でも必要不可欠で、今後の事業展開において高収益化が期待できる。また磁石以外の金属は当然再資源化する。さらに非金属であるブレードについても回収されたガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製のブレードを、同社本社工場で中間処理した後、敦賀セメントのセメント製造設備においてロータリーキルンで熱源として利用(サーマルリサイクル)する。

 

 

さらにガラス繊維を多く含む焼却残さはセメントクリンカの原料として取り込まれる(マテリアルリサイクル)ため、従来埋め立て処分されていたブレードの環境負荷を大幅に削減する画期的な取り組となっている。これらの取り組みにより風力発電設備解体で100%有効活用が実現された。現在、日本における風力発電の累積導入量は2024年末で2720基、5.8GWあり、年間撤去数も2024年は50基、40.3MWとなっている。近年、コロナの影響で落ち込んだ2022年を除き、年間50~70基の撤去があり、税法上17年の償却年数が適用されている点で、今後解体数が大きく伸びると見られる。同社は既に累計で100基程度の解体実績があると見られ、同社の主力事業に育ってこよう。また大型工事受注のため、超大型解体用重機について23年8月の1号機に続き2号機も追加導入(1号機を上回る規模と性能)を計画、元請け解体工事拡大のため、現場監督や超大型重機オペレータの拡充など人材確保も行う計画としている。
当面、25/12期は利益未達懸念があるが、26/12期はミツエのシナジー効果、工事監督者の増員効果と超大型重機の追加導入による効率化などから、収益回復が期待されるが、元請け拡大や大型工事での原価管理などに課題が残っていると見られ、26/12期中計達成に届かないリスクが有る。
 株価は25/12期会社予想EPS169.28円に対しPER7.9倍と東証スタンダード総合PER13.6倍に対し割安、要興業12.2倍、エンビプロ1.14倍に対しても割安感がある。ただし減額修正懸念があり、26/12期は事業拡大が見込めるものの、中計予想の達成に不透明感がある。PBRが1割れでもあり、ややポジティブからニュートラルに変更したい。
(出所:図表は決算説明会資料から添付もしくは加工、写真はニュースリリースから添付)

 

 

 

 

 

 

*要興業(6566)、エンビプロ(5698)との比較

 

 

 
(H.Mirai)
 
 
 

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