 
                        フジクラは31日、2018年8月31日、2019年4月25日付けで公表していた送配電用電線など一部グループ製品の品質管理を巡る不適切事案152件(顧客数99社)について、再発防止策や安全性確認を含め、一連の対応が完了したとする最終報告を発表した。
最終報告の内容は下図の通りである。外部の法律事務所による調査結果などを踏まえ、152件の事実関係や原因について分析を加えた上で、再発防止策を導入し、随時公表してきたという。また、点検作業を進める中で152件の従来判明していた問題とは別に、5件の品質不適切事例を発見したが、これらも安全性は確認済みという。
安全性確認の進捗状況(顧客99社の内訳)
| 公表日 | A | B | C | 
|---|---|---|---|
| 2019年4月25日 | 38 | 35 | 26 | 
| 2019年10月31日 | 78 | 21 | 0 | 
| 2020年7月31日 | 81 | 18 | 0 | 
| 2025年10月31日 | 98※ | 0 | 0 | 
A:対象となる製品の性能、健全性・安全性について、お客様による確認が完了した。
B:対象となる製品の性能、健全性・安全性について、お客様による確認が進行中ではあるが、当面は問題ないとの見解をいただいた。
C:対象となる製品の納入実績があることをお客様に報告済み。
 ※99社のうち1社のお客様につきましては、前記のとおり、対象となる製品の使用箇所の特定が困難である等の理由により、その性能、健全性・安全性の確認が完了したとの見解は得られませんでしたが、「対象となる製品の性能、健全性・安全性の確認について、最大限把握できる範囲で調査・検討した結果、当面は問題ない」との見解をいただいています。
(フジクラ公式HPより)
今後の取組などについて、同グループでは、「今後も、電線・ケーブルなど社会インフラを支える製品・サービスを供給するという自覚の下、再び同様の品質不適切事案を発生させないよう、『ガバナンス改革』、『製造工程能力・検査能力の適切な把握及び顧客要求仕様の検証等』、『品質コンプライアンス意識の向上』、『組織風土や意識の改革』などの再発防止策に取り組んでいく。特にガバナンス改革では、検査工程の電子化や自動化など人為的な操作を排除するシステムの導入を推進し、信頼回復、向上に努めていく」としている。
(IRuniverse G・Mochizuki)
 
     
             
             
             
            