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26/3期1.0%減収8.1%営業利益減予想も増額期待で実質最高益更新、27/3期は収益上伸へ

2025/11/17 04:57
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26/3期1.0%減収8.1%営業利益減予想も増額期待で実質最高益更新、27/3期は収益上伸へ

5393ニチアス 26/3H1WEB説明会メモ  26/3期実質最高益更新でポジティブ継続                                                                                                                                                                                         

 

26/3期1.0%減収8.1%営業利益減予想も増額期待で実質最高益更新、27/3期は収益上伸へ

 

株価6031円(11/14) 時価総額4090億円    発行済株67812千株

PER(26/3DO予:13.8X)PBR(1.74X)配当(26/3DO予)160円  配当利回り:2.7%

 

要約

 

 

 

 

26/3H1は3.1%減収10.5%営業利益減と売上は計画線も利益は大幅上振れで減益幅縮小

26/3H1決算が11/11に開示され、11/12にWEB説明会が実施された。26/3H1は売上高1227.44億円(期初計画比2.56億円未達、8/7増額修正比17.44億円上振れ、3.1%減)、営業利益177.78億円(同12.78億円上振れ、同14.78億円上振れ、10.5%減)と利益で大幅上振れ着地となった。

セグメント別ではプラント向け工事・販売が売上高384億円(8/7予想比19億円上振れ、1%増)、営業利益59億円(同11億円上振れ、2%減)となった。原子力が反動減も、石油精製、石化向けメンテナンス需要が堅調、利益は原子力以外の増額であったこと、基幹システム構築費用の増加もあり微減益に留まった。

工業製品は売上高266億円(同9億円未達、2%増)、営業利益53億円(同2億円未達、3%減)となった。国内インフラ向けシール材、半導体向けフッ素樹脂ライニング製品が堅調に推移も中国向け環境製品がQ2では一服した模様。利益は基幹システム構築費用の増加で伸び悩んだ。

高機能製品は売上高189億円(同9億円上振れ、18%減)、営業利益53億円(同2億円未達、3%減)。半導体向けが軟調に推移もAI半導体向けなどでQ2ではカバーも、利益はMIX悪化で計画未達に。

自動車部品は売上高253億円(同3億円上振れ、0%増)、営業利益22億円(同2億円上振れ、0%増)。国内自動車メーカーは2.6%増と堅調も海外が0.3%増と横ばい、利益についてはトランプ関税分を値上げで吸収しほぼ計画線で着地した。

建材は売上高135億円(同5億円未達、3%減)営業利益10億円(同6億円上振れ、64%増)。一部大型物件の工期遅延も採算重視を徹底し、利益は大幅に上振れた。

 

全体の営業利益の増減分析では総利益率がほぼ横ばいで総利益が12億円減、加えて販管費が8億円増となっている。販管費増の大半が基幹システム構築費用の増加分であり、これを除くと販管費はほぼ横ばいだったとのこと。

 

26/3期1.0%減収、8.1%営業利益減予想据置も上期営業利益上振れ通期で利益増額期待

26/3H1好調も26/3期予想を8/7修正値の売上高2540億円(期初計画比30億円減額、1.0%減)営業利益365億円(同5億円減額、8.1%減)を据え置いた。但し、上期で営業利益が上振れており、下期は高機能製品も半導体製造の回復が見込まれ、全体で収益の増額が期待される。

 

セグメント別ではプラント工事・販売が売上高780億円(期初計画比20億円増額、8/7予想比20億円増額、前期比0.6%減)、営業利益109億円(同4億円増額、同4億円増額、12.8%減)予想。原子力保全関連が減少も、その他プラント関連が増額、利益も売上増額に応じて増額予想に。

工業製品は売上高555億円(期初計画比5億円減額、8/7予想比5億円減額、4.4%増)、営業利益114億円(同1億円減額、同1億円減額、3.1%増)予想に。国内インフラ向けシール材が堅調も中国向けが伸び悩む見通し。

高機能製品は売上高410億円(同30億円減額、同変更無し、8%減)、営業利益82億円(同11億円減額、同6億円増額、19.8%減)と、半導体製造装置向けの回復が遅れているものの、下期多少回復し利益も持ち直す見通しに。

自動車部品は売上高505億円(同変更無し、同変更無し、1.4%減)、営業利益42億円(同変更無し、同年変更無し、7.5%減)予想と、最大手ユーザーのトヨタグループのHEVの好調でエンジン周りの製品群が落ち込まない見通しで、期初計画通り。

建材は売上高290億円(同15億円減額、同15億円減額、0.3%減)、営業利益18億円(同3億円増額、同3億円増額、28.2%増)予想と、採算重視で利益確保見通しに。

下期だけを見ると、8/7修正予想に対し、プラントの利益を7億円増額、一方で高機能製品の収益を減額、建材の収益を増額している。現状、上期状況を踏まえると、建材の収益確保継続、高機能製品は半導体関連の回復がQ4には進むとみられ増額が期待される。このため、下期は8/7予想並の収益が見込まれ、全体として収益の増額が見込まれる。

 

営業利益の397億円から365億円(期初は370億円)の増減分析では、売上総利益が7億円減少(期初予想比では13億円増加)、経費増他25億円(同40億円負担増)として25/3期比32億円(同27億円減少)減益予想としている。総利益については売上の減額が大きい高機能製品向けの影響が大きいとみられ、これを売上増額となるプラント向け、収益性重視で利益増の建材の増加で埋め切らない予想となっている。但し、経費増その他は基幹システム構築費用の増加分30億円は計画通りのため、システム構築分を除くと、期初計画比15億円の販管費の節減がある計算となる。販管費比率からみて、売上減額分で8億円程度の減少は寄与するとみられる。また上期に人件費等で2億円程度の削減、荷造運搬費で2億円程度減少しており、コスト削減効果が上期に寄与していると見られ、下期も上期程度の削減が継続し、総利益の減額分をかなり補う予想としていると推測される。ちなみに新基幹システム費30億円を除くと実質営業利益は395億円(0.6%減)予想となる。

 

現状、26/3H1に上振れた要因の多くは継続しており、また26/3H2は高機能製品向けが半導体の生産回復で売上の増額が見込まれ、建材も上期並の利益貢献が継続すると見られる。その他については8/7で示された26/3H2予想の部門別収益程度に落ち着くとみられ、全体で期初計画の2570億円の達成が期待され、営業利益は期初計画を上回ろう。また為替も円安方向にあり、営業外収益が15億円程度は計上されるとみられ、経常利益の減益幅も営業利益と同程度に収まろう。今回、26年10月本格稼働の基幹システムの構築費用30億円を差し引いた場合、実質的には5期連続最高益更新が期待される。

 

27/3期は原子力関連の拡大、半導体関連の回復が見込まれ、中計計画達成期待

同社は現中計において27/3期に売上高2750億円(今期修正予想比8.5%増)、営業利益率17.3%計算上476億円(同28.6%増)、海外売上高580億円を数値目標としている。事業戦略としては、コア事業、戦略事業、ノンコア事業の3事業に区分した。

 

 

この中で27/3期へ売上伸び率が最も大きいのが高機能製品で、売上高550億円(26/3期修正予想比34%増)を見込む。具体的に各種Oリングやクリーンルーム対応ジャケットヒーター、高性能断熱材、フレキシブル断熱材などの拡大を見込む。Oリングではフッ素ゴムに強み、ジャケットヒーターでは5nm以下のプロセス、化合物半導体向けなどに強い。現状、26/3期高機能製品を減額修正しているが、化合物半導体でEV見直しから設備投資が先送りされたが、一方で27/3期はAIデータセンタが推論型の伸長が始まり同社製品の伸びも高まる見通しにある。このため、550億円に近い数字まで拡大が見込める。

プラント向けでは売上高800億円(26/3期修正予想比3%増)予想。水素・アンモニア技術開発に期待が膨らむが計画は後連れ気味となっている。他方、高市政権下で原子力発電関連の再稼働に伴う需要増が期待され、海外プラント向けも堅調を維持する見通しで、これらの寄与から同部門向けは計画を上回って推移し、原子力関連の売上増で収益性も上振れが期待される。

その他、工業製品580億円(26/3期修正予想比5%増)は計画通り、自動車部品関連は売上高500億円(26/3期修正予想比1%減)となっているが、HEV継続拡大で26/3期比横ばいは維持できるとみられる。また建材部門について売上高320億円は未達も、構造改善の一層の進展で利益の上振れが期待される。

全体としてプラント関連で原子力発電の再稼働などで収益の上振れ、高機能製品は27/3期に挽回が進み、建材の利益上乗せなどが寄与しよう。また新システム稼働が26年10月となっており、26/3期に発生する30億円のコストに対し、27/3期は半減以下にとどまると見られる。この分は販管費の抑制効果となるとみられることから、27/3期中計計画を若干上回る収益が期待される。

株価は4/7には昨年暴落時安値3800円以来の安値4083円を付けたが、5/12の決算発表で26/3期予想が0.2%減収6.9%営業利益減予想ながら総還元性向50%以上を打ち出し、配当を108円から152円に大幅増配予定としたこともあり全体相場とともに上昇、8/7の26/3Q1発表日に6000円大台乗せで年初来高値更新となった。しかし26/3期若干減額修正を開示で株価は調整、8/22には5516円まで下落、その後は全体相場上昇とともに9/10には6126円と24年11月の高値6160円に近づいた。一旦株価が落ち着いたが、26/3H1の発表で上期利益上振れとなったことから再度上昇し、決算説明会翌日の11/13に6215円の年初来高値更新となり、2024年高値を上回った。現在、26/3期修正会社予想EPS403.93円に対しPER14.9倍はプライムガラス・土石製品PER22.4倍に対し割安感があり、またピラー14.7倍、バルカー14.2倍、イーグル工業12.2倍と大きな差がない状況となっている。同社26/3期修正予想は前向きな一時費用30億円を前提にすると実質的に0.6%営業利益減予想であり、しかも下期多少増額が見込まれる。このため、実質的には5期連続最高益更新が期待できる。配当は17期連続増配、財務健全性も継続的に高まっているほか、自社株買付50億円も実行中である。27/3期は中計計画でほぼ会社想定に達するとみられ、27/3期も増配が見込まれ、ポジティブ継続としたい。

*図表は決算説明会資料より添付、もしくはIRユニバースが加工、チャートはヤフーから添付

 

 

 

 

 

                                                                       *ピラー(6490)、バルカー(7995)、イーグル工業(6486)との比較

 

 

(IRuniverse Okamoto)

 

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