積水化学工業は、2026 年3月期第3四半期連結累計期間(2025 年4月1日~2025 年 12 月 31 日)において、特別損失(減損損失)を計上する見込みであると発表、この計上において、微生物を活用して可燃性ごみをエタノールに変換する技術(以下、BRエタノール技術)の実用化・商用化を推進する、連結子会社(積水バイオリファイナリー株式会社)の岩手県久慈市のプラン トを撤収、精算するとした。BRエタノール技術の実用化の目処は立ったものの、商用化については一旦見送り、下記の特別損失を計上する見込み。
【単体】 関係会社株式評価損
貸倒引当金繰入額 11,228 百万円
9,358 百万円 計 20,586 百万円
【連結】 減損損失 (連結決算においては、上記の単体における損失は相殺消去される)
実用化・商用化についての実用化については、BRエタノール技術にてエタノールを連続生産できることを確認すると同時に、さらなるコストダウンにつながる技術課題も明確にすることができたが、現在の第一世代バイオエタノールの市場価格に、資源循環価値(資源循環コスト)を付加した価格を市場が受容するには、今暫く時間を要すると判断し、商用化については一旦見送ることとした。
今後は、明らかになった技術課題を解決し、更なるコストダウンを図ると共に、獲得したBRエタ ノール技術の知見や成果を、他の新技術開発にも展開していくという。
2025 年 10 月 30 日に公表した 2026 年3月期通期の業績予想の修正は行なわないとしている。
子会社で実証プラントを運営する積水バイオリファイナリーは解散し、プラント設備は2026年3月で稼働を停止する。設備や土地の売却等は未定で、77人の従業員はグループ内で再配置する。先行投資分がなくなるため27年3月期以降は利益改善を見込む。
(IR universe rr)