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住友金属鉱山:機能性材料事業説明会を開催(概要・戦略)

2026/01/14 19:17
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住友金属鉱山:機能性材料事業説明会を開催(概要・戦略)

 1月14日15時、住友金属鉱山はIR-DAY2025と称して「機能性材料事業説明会」を会場とウエブのハイブリッドで開催した。説明に使用した資料はこちら

 

<概要・事業戦略>

〇本日お伝えしたいこと(資料3ページ)

 機能性材料事業は、培った精練プロセスを応用した粉体合成と表面処理技術、それと結晶育成や加工技術をコアの技術として持っている。

 昨今の高度情報通信分野の発展や、また世の中のカーボンニュートラルの実現に貢献する製品群を軸として展開している。

 また、こちらは内部の取り組みでは、営業DXに注力、取り組んでおり、ここを1つの力として新製品、新規事業の開拓にも注力している。

 

〇沿革、拠点、人員(同4ページ)

 機能材というか、材料セグメントの沿革。始まりは1960年、今から65年前になるが、最初、トランジスタ用の二酸化ゲルマニウムといおう材料からスタートした。その後、量産工場として現青海事務所に工場が建設され、74年には鉱山や製錬所の跡地を活用して、現地のユーザーとの共存共栄ということもあり、北海道の国富の地で、電子工場を立ち上げた。また、81年には、大口電子、こちらも大口金山の跡地だが、こちらで電子の会社を設立した。

 90年以降、リードフレフレームや抵抗ペーストを中心として海外拠点を設立してきた。右側にあるように、現在、拠点全体16ヵ所で、海外では、関係会社7社。

 また、今日、説明の中で光通信関係の材料の説明をするが、その光通信材料を製造しているグラノプトという会社は、2005年に三菱化学ガス化学との合弁で設立。

 また、2017年には、サイコックス、張り合わせのSiCkrestとい今商品名で展開しているが、こちらに同社が資本参加して、最終的には昨年度、サイコックスとして同社内に吸収合併した。

 2020年には、営業のやり方というか、マーケティングのやり方を1つ工夫していくということで、情報発信サイトのXーMINING(クロスマイニング)というものを立ち上げた。

 また、23年には、同社機能材では初の取り組みであるSPLAMENTという名前で近赤外線吸収材料をリブランドした。こちらについても本日説明する。

 

〇事業戦略(同5ページ)

 基本的には既存製品の拡大と戦略製品の戦力化で利益を伸ばしていくと考えているが、その中でも成長の見込める分野と社会課題に、解決に寄与する分野で伸ばしていきたいと考えている。こちらに記載している高度通信情報分野で説明する。

 ファラデーローデータは光アイソレータに使われている。また、生成AI関連で昨今需要が伸びているのがMLCC、こちらはセラミックコンデンサーだが、こちら用のニッケルペースト、また、パワー半導体関係ではSiCkrest、SiC(炭化けい素)。また現在開発中で、発表している、耐酸化ナノ銅粉なども開発を手がけている。

 カーボンニュートラルの関係では、今説明した近赤外線材料のSOLAMENTと水素社会の実現のために、SOEC、SOFC用として酸化ニッテルの製造、開発も手掛けている。

 

〇組織図(材料セグメント)(同6ページ)

 簡単な組織図だが、一昨年、リードフレーム事業を完全撤退したことで、結晶事業とこれまでパッケージ事業と2つあったが、こちらを統合してデバイス材料事業部を設立。また、先ほど説明した、SiCkrestを吸収合併さした関係もあり、このSICOX推進室というところも本部内に取り込んだ。また、この開発や事業化を促進するために、昨年の春から、イノベーション戦略統括部という部を新たに設立させた。

 

〇イノベーション戦略統括部の新設(同7ページ)

 課題として、持続的な成長のためのポートフォリオの刷新や新製品事業創出の遅れが事業課題と認識している。これをどう解決していくかということで、技術を核にした成長事業創出を加速させるためのに、まず体制構築が急務ではないかと考えた。

 具体的な体制の中身の考え方だが、マーケティングとテクノロジーをいかに融合させてイノベーションを創出できるかというところ、あとは永続的に事業モデルを企画、提案できる体制、また市場情報を獲得するためのITツール、これを積極活用する体制、これを求めた。

 その結果として、元々本部内にあったマーケティング機能と製品開発機能を統合して、事業創出活動に特化した組織を作り、イノベーション戦略統括部ということを設立した。

 この中には4グループほど記載の仕分けがしてあり、各ITソリューション、グローバルマーケティング、製品開発、事業化推進という形で今進めている。

 

〇機能性材料事業本部の製品(同8ページ)

 冒頭で話した高度通信社会や、カーボンニュートラルの対応に対する製品群をマップにしたもの。

 真ん中にAI、最近非常にAI関係の材料や部品、データセンタが非常に伸びている。また、これに伴い発電量が増加する傾向があり、これに対してカーボンニュートラルの要求や、高度重視社会に対する材料の供給の要求が非常に高まっている。

 その要求に対して、こちらに記載しているような製品群を我々としては各分野へ適用している。

 本日は、この中で、左側のMLCC用のペーストや耐酸化ナノ銅粉、右側のSiCkrestとSOLAMENT、その下の光通信用のFR結晶、これはファラデーローテータ結晶のことだが、こちらについては少し中身を説明する。

 

〇参考(同9ページ)

 我々の提供している材料、比較的ワールドワイドでシェアの高いものがある。1番右の、チップ抵抗用のペーストからテープ基盤(液晶テレビやスマートフォンなんかに使われるドライバを搭載するフレキシブル基盤)、それと、ファラデーローテータは、この後説明するが、光通信用の材料。これら3つについては、ワールドワイルドで約40%程度のシェアを、同社の計算値だが、有していると認識している。

 また、SOLAMENTを使ったハイエンド向けのウィンドウフィルムのインクについては、元々特許戦略製品ということもあり、非常に高いシェア、寡占した状態のシェアを有している状況で、こうした製品も我々機能性材料持っていることを示している。

 

<個別製品戦略>

〇ニッケル粉、ニッケルペースト(MLCC向け)(同11-12ページ)

 MLCC、右の下に、内部構造書いているが、このニッケルペーストというのは、このMLCC内部の電極、これを形成するのに使われる材料。MLCCの市場は、左側にグラフ。右側に、電気、EV、それと通信、それからAIといった分野が伸びていくだろうということで、MLCCの市場についても、年率7%ぐらいで成長していくだろうとみている。その中でも小型化は進んでいく。それに伴う高容量化、薄層化と書いてあるが、そういった点も進むとみている。

 同社としては、強みの技術として持っているこの湿式法、これを生かして販売量の増加を目指す。

 MLCCの小型化は進んでいくが、そん中でも高容量化を進めていくことになる。先ほどの電極を増やしていくということになると、その層自体を薄くしないといけなくなるので、ここに入れるニッケル粉の粒形も、小さくしないといけない。同社が強みとして持っているこの湿式法は、この小さいビ微粒、この生産に適したプロセス。

 左側の下にグラフだが、足元では、この300ナノメートル、この部分の粒形が今ボリュームゾーンとなっているが、将来的には、この高容量化が進むに従って、200ナノよりも小さいもの、こういったものがボリューム増になっていくとみている。それに伴い右側にグラフあるが、20ナノメーターのですね、ニッケル粉も、どんどん増販していく計画を立てている。

 

〇ファラデーローテータ(FR)(同13-15)

 ファラデーローテータは光トランシーバーの中にはいている部材になる。通信のために、データセンタと繋ぐ光ファイバを敷設していくと、この電気信号から光信号に変えるためにこのトランシーバーというのがあるが、送信側と受信側それぞれに設置される。AI需要、生成AIの伸びに伴いデータセンタが増設されることで、この光ファイバの敷設も増えて、光トランシーバーについても需要が急拡大しているというのが足元の状況。

 このファラデーローデータというのは、光を一方向のみに透過させる光アイソレータというようなものに使われる光学素子となっており、この光アイソレータは、反射光によるレーザー損傷、それからノイズ影響を防ぐ機能を持つとことで、光トランシーバーの中に入っているものになる。

 データセンタの急増設が進むと、左側の下にグラフあるが、このトランシーバーも右肩上がりで成長していくとみている。

 こういった市場に合わせるために、この先ほどあったグラノプト、こちらの生産能力を増強していく計画をしている。真ん中に写真があるが、秋田の能代に、グラノプト新工場、これが24年に完工している、今、この建屋の中に設備を入れてどんどん増強を図っていく計画をしており、左側の下にあるが、生産能力、こちら25年最初の能力に比べて徐々に増強を図っていく計画。

 また光アイソレータというのは、90%以上が中国で生産されているので、販売会社を深圳にあるが、そちらを設立して、マーケットにおけるポジションを確立したいと計画している。

 

〇SiCkrest(サイクレスト) (SiC貼り合せ基板)(同16-19)

 このSiC張り合わせ基盤は、エネルギーロスが少なく、高温環境下でも強い高い耐久性を備えるSiC基盤。パワー半導体向けで高い成長が期待されている。

 左側の下に、SiCの市場成長のグラフ(17ページ)は、右肩上がりとみている。ただ、最近、足元は、欧米系のEVメーカー、こちら減速しており、想定よりも、成長は鈍化している状況だが、中長期的に見ると、太陽電池用途も含めて今後も高い成長を予想している。特にデバイスメーカーが求める、超高品質のSiC単結晶基盤、こちらは、足元の需要が供給能力を上回っている状況で、張り合わせ基盤で、対応していきたいと考えている。

 このSiCの張り合わせ基盤は、右の下(18ページ)に絵があるが、このSiCの単結晶をSiCの多結晶(茶色の部分)と張り合わせて、薄く単結晶の方を剥離することで、この部分をSiCの基盤として使っていくことになるので、この黄色い部分が、先ほど、超高品質のSiCの単結晶であるならば、1枚で使うよりも、これを何枚、少なくとも50枚以上製造することができるということで、貴重なこの単結晶を使って数量を増やして基盤を作ることができるというような製法になっている。

 また、この張り合わせ、左上にあるが、②から④といった特性も、用いることによって発現する効果があり、単純な単結晶よりもこういったメリットがある。

 この張り合わせ基盤は、パワー半導体領域で増やしていく。同社としては、この中でも結晶育成加工技術に強みがあるので、それを生かして販売を増やしていきたい。特に、キー技術として、先ほど絵にもあったが、単結晶と多結晶、貼り合わせる部分は、かなり平坦にする必要があるので、研磨技術等、かなり高いものが要求される。また、多結晶も高品質のものが必要ということで、その部分の製造技術も取得している。

 こういったことで、今後の展開としては、今先行して生産していた6インチ基盤、こちらについてはもうすでに販売を開始している。また、8インチ基盤のライン、こちらについては、25年末に構築ができている。このラインを使って、26年から8インチ基盤の販売を行っていく予定。

 また、この張り合わせ基盤だけではなく、パートナー会社とのライセンス、こういった契約を結んで展開していきたいと計画している。

 それを受けて、右側(19ページ)にあるが、こちら、張り合わせ基盤とそれからライセンス供与先に出す多結晶基盤、こちらの量を足したものだsが、27年度に向けて大きく伸ばしていきたい。

 

 「住友金属鉱山:機能性材料事業説明会を開催(新規事業創出)」へ続く。

 

 

(IRuniverse 井上 康)

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