中国の税関統計の過去のデータから、無方向性電磁鋼板と方向性電磁鋼板についてみてみた。なお、無方向性電磁鋼板はモータなどの回転系に、方向性電磁鋼板は主に変圧器などの静止機器に、それぞれ使われる。
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〇無方向性電磁鋼板
2021年以降の無方向性電磁鋼板の輸出入の統計は図表1のとおり。かつては、輸出入量が拮抗していたが、中国の品質向上などから輸入の必要が無くなったためか輸入が減少。電気自動車の生産量増加を受けて、無方向性電磁鋼板の輸入が再び増加したものの、その後は中国品の品質向上もあり再び減少に転じた。一方、無方向性電磁鋼板価格は、2023年以降、日本品の輸入価格は、全輸入価格を上回るようになってきた。これは、中国の品質が向上するものの、高品質なものは日本からの輸入に頼っていることを意味している。
図表1、無方向性電磁鋼板の輸出入量の推移(千トン)

出所:中国税関統計よりIRU作成
図表2、無方向性電磁鋼板の輸出入価格と日本品の輸入価格の推移(ドル/トン)

出所:中国税関統計よりIRU作成
〇方向性電磁鋼板
方向性電磁鋼板について、輸出入を見る限りでは、中国品の品質向上により輸入割合が減少していると見て取れる。ただ、輸入量の9割以上を品質の高いといわれる日本・韓国・台湾の方向性電磁鋼板で占めている。これ以外の輸入先が淘汰され、この3国からの輸入だけが、残ったとみることができる。足元では輸出入価格差がここにきて開いてきていることにも注目したい。
図表3、方向性電磁鋼板の輸出入量の推移(千トン)

出所:中国税関統計よりIRU作成
図表4、方向電磁鋼板の輸出入価格と日本品の輸入価格の推移(ドル/トン)

出所:中国税関統計よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康 )