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為替レート動向 TTS 3ヶ月物
(詳細分析)
(アンチモン含有粗鉛詳細分析)
■数量ベースでは、2026年3月のHS7801.91(アンチモン含有粗鉛)輸出量は 2,473トン と、前月(2,041トン)比 121% で増加し、2カ月ぶりに持ち直した。一方、前年同月(2,396トン)比では 103% とほぼ横ばい圏ながら前年をわずかに上回った。1―3月累計では 7,249トン(前年比118%) と前年超えを維持している。
仕向け地別では、中国向けが1,061トン(前月比145%) と再び1,000トン台を回復し、全体の約43%を占める主力市場となった。中国向けは前年同月実績がゼロ近傍であったこともあり、前年対比では構造的増勢が鮮明である。他方、韓国向けは834トン(同189%) と急回復し、前月の落ち込みから反発したが、前年同月比では 78% にとどまり、なお低水準圏。台湾向けは228トン(同67%) と減少し、前年同月比でも 32% と弱含みが続く。インド向けは 350トン(同66%) と減少したものの、前年同月比では 660% と依然高水準を維持した。総じて3月は、中国向け回復と韓国向け反発が全体を押し上げた一方、台湾・インドの調整が続く構図 といえる。
(表1、グラフ1)。


■数量構成比では、2026年2月→3月で、中国向けが36%→43%へ拡大し、再び最大市場としての存在感を強めた。韓国向けも22%→34%へ上昇し、前月の落ち込みから急回復。一方、台湾向けは17%→9%へ低下しシェア縮小が鮮明となった。インド向けも26%→14%へ低下し反落。総じて3月は、中国・韓国への集中度が高まる一方、台湾・インドが後退し、輸出構造が再び北東アジア偏重へ回帰した月といえる。
(グラフ-2)。

■金額的には、2026年3月単月は727百万円と、前月617百万円からm/m118%と増加し、2カ月ぶりに反発した。前年同月(696百万円)比でもy/y104%と小幅ながら前年超えを回復した。内訳では、中国向けが312百万円(m/m140%)と増加し、全体の約43%を占める主力市場へ再浮上。韓国向けも246百万円(同187%)と急増し、構成比34%まで拡大した。一方、台湾向けは65百万円(同64%、y/y32%)と大幅減少し、シェア低下が鮮明。インド向けも103百万円(同64%)と反落した。総じて3月は、中国・韓国向けの回復が全体金額を押し上げた一方、台湾・インドの減少が対照的で、輸出金額構造が再び北東アジア偏重へ回帰した月といえる。
(表2)。

■FOB推移は、全体平均で2月303円/kg → 3月294円/kgへ低下し、300円台前半から調整局面入りとなった。主要向け先でも、中国305円→294円、韓国298円→295円、台湾299円→285円、インド305円→294円と総じて軟化した。
一方、LME鉛は2月1,916ドル → 3月1,880ドル、ブリオン国際価格も1821.81ドル→1787.81ドルへ下落しており、国際鉛価格の弱含みが輸出FOBの低下要因になったとみられる。3月はなお円安水準が続いていたため、本来は円建て価格の下支え要因だったが、それでもFOBが低下した点は、市況軟化の影響が為替効果を上回ったことを示唆する。総じて3月は、国際価格調整を映じた輸出単価の軟化局面と位置付けられる。(グラフ3)。

ブリオン国際価格推移(USD/T)3カ月
主要税関別数量とFOB(円/Kg)実績(カッコ内は前月実績)
主要国通関別数量・FOB(JPY/Kg)( ):前月
■今後の展望
粗鉛アンチモン含む(7801.91)輸出は、当面「中国主導の高水準・変動型」構造が継続する可能性が高い。3月時点では中国向けが43%、韓国向け34%を占め、中国・韓国向けが再び輸出の中核となった。一方、台湾向けは構成比9%へ低下し、インド向けも14%にとどまるなど、仕向け地の選別が進んでいる。
価格面では、LME鉛が3月1,880ドル→4月1,922.65ドル、ブリオン国際価格も1,787.81ドル→1,824.33ドルへ上昇しており、国際価格は持ち直し局面に入っている。3月の輸出FOBは294円/kgへ調整したが、円安環境が続く限り、300円/kg前後への回帰圧力が働く可能性が高い。ただし、中国側の買値や韓国再生業界の稼働状況次第では上値は限定されよう。
数量面では、アンチモン含む単独で2,000~3,000トン台のレンジ相場を想定。中国向けの原料需要が続けば3,000トン超局面もあり得るが、韓国需要の不安定さや輸入管理強化があれば再び2,000トン前後まで縮小する可能性もある。総じて、「中国依存の高水準維持、価格は300円近辺でもみ合い」が基本シナリオとみられる。
(その他粗鉛7801.99分析)
■数量的には、2026年3月単月は3,343トンと、前月3,901トンからm/m86%で減少し、2カ月ぶりの反落となった。一方、前年同月(3,791トン)比でもy/y88%と前年水準を下回り、足元ではやや調整色が強まった。ただし、1―3月累計では9,713トン、前年同期比123%と依然高水準を維持しており、年初来の輸出基調自体は強含みといえる。
仕向け地別では、中国向けが3,294トン(m/m95%、y/y261%)と圧倒的主力を維持し、全体の約99%を占めた。2月から数量はやや減少したものの依然として高水準で、中国向け依存が一段と鮮明化している。他方、台湾向けは16トン(y/y5%)と極低水準にとどまり、インド向けも11トン(m/m4%、y/y1%)とほぼ消失状態となった。タイ向けもゼロとなり、従来の補完市場は事実上機能を失っている。「その他」は22トンと小幅発生したが、全体への影響は限定的。
総じて3月は、数量全体では反落したものの、中国向け偏重が極限まで進んだ月といえる。累計ベースでは前年超えを維持している一方、輸出構造は実質的に「中国一極依存型」へ転換しており、中国側の調達動向次第で数量変動リスクが一段と高まっている点が最大の特徴となっている。


■数量構成比では、2月→3月で中国向けが89%→99%へ急上昇し、輸出のほぼ全量を占める構造となった。一方、タイ向けは5%→0%、インド向けは6%→0%へ低下し、補完市場の存在感はほぼ消失。台湾・韓国向けも実績ゼロ圏が続いた。
総じて3月は、2月に見られたわずかな分散傾向が後退し、「中国一極集中型」へ再収斂した月といえる。輸出構造の偏在が極端に進んだことで、今後は中国側の調達姿勢次第で数量変動リスクが一段と高まる展開が示唆される。

■金額ベースでは、2026年3月単月は10億39百万円となり、前月(12億39百万円)比84%と減少した。一方、前年同月(11億2百万円)比では94%と、前年並みの水準を概ね維持した。
内訳では、中国向けが10億17百万円(前月比94%、前年同月比277%)と圧倒的な主力で、全体の約98%を占めた。他方、インド向けは3百万円(前年同月比1%)へ急減し、従来の補完市場としての存在感はほぼ消失。台湾向けも4百万円(同5%)に低迷した。総じて3月は、数量同様に中国依存が極端に強まり、金額面でも「中国一極型」構造が鮮明化した月といえる。
1-3月累計では、30億43百万円となり、前年同期比133%と大幅増。中国向けが27億96百万円(前年比303%)と急拡大し全体を牽引した一方、インド・台湾向けは低迷が続き、累計ベースでも中国一極集中型の輸出構造が一段と鮮明化している。

■FOB推移では、全体平均は2月の318円/kgから3月311円/kgへ小幅低下し、高値圏ながらやや調整局面入りとなった。主力の中国向けは311円→309円/kgとほぼ横ばい圏を維持し、中国向け高水準が全体を下支えした。一方、インド向けは309円→291円/kgへ下落し、数量急減と合わせて存在感を低下。台湾向けも実績は少量ながら273円/kgと低水準だった。
また、LME鉛は2月1,916ドルから3月1,880ドルへ軟化しており、国際価格下落を受けて円建てFOBもやや弱含んだ。ただし、円安基調が続く中で下落幅は限定的で、全体としては300円台前半の高値レンジを維持した点が特徴といえる。

主要税関別数量とFOB(円/Kg)実績(カッコ内は前月実績)
主要国通関別数量・FOB(JPY/Kg)( ):前月
■今後の展望
その他粗鉛(7801.99)は、当面中国向け主導の高水準維持が基本シナリオとなりそうだ。2025年後半以降、中国向け比率は急上昇し、2026年3月には数量の99%を占めるなど、実質的に中国一極依存型へ移行した。
背景には、国内鉛バッテリースクラップ相場の異例高がある。仲値110円台、高値120円という高騰を受け、中華系を含む巣鉛業者や国内精錬所による原料争奪が激化。鉛管・鉛板などバッテリー以外の鉛系スクラップにも需要が波及している。
このため7801.99は、国内で前処理された粗鉛系原料の対中輸出ルートとして機能している可能性が高い。LME鉛が伸び悩んでも、円安と国内原料逼迫がFOBを下支えし、300円/kg前後の高値圏維持を想定。ただし、中国需要や規制変更次第で数量変動は大きく、対中依存の高さが最大のリスクとなる。
(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)